現在州内のガソリン価格は1ガロン平均4.77ドルとなっており、一向に下がる様子が見えない。
そして今、電気代にも目を向ける必要があるとKHONが伝えている。
太陽光や風力など再生可能エネルギーへの転換が進められているものの、ハワイの電力にとって石油は重要な要素を占めているのが現状だ。
その原油価格は今週今までの最高値に近づき、その後13%値下がりしたものの、高い水準で推移している。
ハワイアン・エレクトリック(HECO)では電気料金の値上げを検討しているという。
HECOはKHONに対して次のように回答している。
「ロシアからの石油を購入することを拒否するなどの経済制裁によって、今後石油価格は上昇し、それに伴い電気料金も上昇することになるでしょう。現在の予測では、オアフ島における電気料金請求額は今後数カ月で少なくとも10%増加すると思われます。夏までに原油価格が横這いになり、電気料金が下がることを期待していますが、今の状況は非常に不確定なために予測することが困難です」
州エネルギー局のスコット・グレン氏は「実際、私たちは石油に大きく依存しています。したがって、ロシアのウクライナ侵攻によって世界中に不確定な要素が増加し、世界的な原油価格に影響しているのです。そして、ハワイは非常に小さい経済であるために、我々が支払いたい価格で石油取引できるようなマーケットにおける選択肢がないのです。基本的には世界市場価格を支払うしかありません」と述べている。
HECOでは現時点で1キロワットにつき、オアフ島で29セント、マウイ島で33セント、ハワイ島で35セントという電気料金を設定している。
一方、カウアイ島では再生可能エネルギーへの転換が順調で、すでに電力の70%が再生可能エネルギーによって賄われている。
天候の良い日には100%が再生可能エネルギーという状態のために、今回の原油価格高騰の影響もほとんどないという。
カウアイ島の電気料金設定は1キロワットあたり36セントだが、太陽光発電を行なっている世帯が多いために、電気代は1世帯あたり平均10ドルだ。
ハワイでは2045年までに100%の電力を再生可能エネルギーに転換しようとしている。
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写真: Shutterstock.com
(日刊サン 2022.3.10)