アラワイ運河でモンクシールが泳いでいるのが発見された。これは、アラワイ運河の水質改善を目指して投入された「元気玉」の成果であるとKHON2が伝えている。
アラワイ運河の水質改善に取り組む「元気アラワイプロジェクト(Genki Ala Wai Project)」は、2026年までに人々が運河で泳げるようになることを目標としている。有用微生物群(Effective Microorganism :EM)をボール状に固めた「元気玉(Genki ball)」を使い、汚染された運河のヘドロを微生物の自然分解によって解消する取り組みを行っており、2019年から元気玉を運河に投入している。
6日(月)、同プロジェクトのメンバーは、運河でモンクシールが泳いでいるのを発見。元気玉が効き始めたことを示す最大の生物学的指標だとして、関係者は沸き立った。同プロジェクトの技術顧問の名護ヒロミチ氏は、「EMが働いている証拠であり、このプロジェクトを支えるみんなの功績。次のステップは運河でイルカの群れを見ることだ」と喜びを語った。
運河の状態は劇的に改善している。以前はジェファーソン小学校近くの運河で23インチ(約58.5センチ)のヘドロが蓄積していたが、現在は川底のほとんどが砂になっており、アマアマやアホレホレといった在来種の魚も戻ってきている。
元気玉は運河の悪玉菌を一掃するのには適しているが、万能の解決策ではないという。名護氏は、「元気玉は、無機物は消化できない。運河には大きな木やゴルフボールなど、微生物が消化できないゴミが多く、そのため沈泥が発生してしまう」と語る。
ワイキキ近隣住民委員会のマイケル・ブラウン氏は、ゴミ処理課に何度も電話をかけ、不法投棄を報告しているという。「みんなが意識して、運河にゴミが流れ込む前にできることをするのが大事だ」。
元気アラワイプロジェクトでは、コンベンションセンター・プロムナード付近で、下記の時間帯に元気玉の投入イベントを予定している。
10日(金)午前8時〜午前10時30分
11日(土)正午〜午後5時
12日(日)正午〜午後3時
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写真:Shutterstock.com
(日刊サン 2023.3.9)