ガールスカウト・クッキーの新フレーバー「ラズベリー・ラリー」が人気を博し、オンラインですぐに売り切れた後、転売サイトで高額で取引される事態が起こっている。ニューヨーク・タイムズによると、もともとこのクッキーは1箱5ドルだが、転売サイトでは5倍もの高値で取引されているという。
ガールスカウト・クッキーは、少女のための社会教育団体であるガールスカウトが活動資金の調達のために販売している。新フレーバーのラズベリー・ラリーは、さくさくとしたラズベリー味のクッキーをチョコレートでコーティングしたもので、ガールスカウト・クッキーの中で最も売れている「シン・ミント」の姉妹品として2月末に販売開始。すでに多くの地域のガールスカウトで売り切れ状態になっている。
米国ガールスカウトは、無断転売に対して失望の意を表明。クッキープログラムの使命を軽視し、少女の貴重な経験やプログラムの資金となる収益を奪っているとして、転売者および転売サイトを非難している。
クッキーの転売が行われているアメリカ大手オンライン商品取引サイトのeBayは、声明で、同社はクッキーファンに地元のガールスカウトを支援することを推奨しているが、クッキーの再販は同プラットフォームのポリシーに違反していないと述べている。
昨年8月にラズベリー・ラリーの発売が公表されて以来、ガールスカウト・クッキーの愛好家たちは販売を心待ちにしていたが、オンライン販売開始後の数時間で完売してしまい、入手できない人が多数発生したことから、今回の転売騒ぎが引き起こされた。
ガールスカウトは100年以上前から、毎年クッキーの販売を行い、活動資金を集めるとともに、隊員の少女たちがマーケティングや目標設定、予算管理などのスキルを学ぶ機会を与えてきた。かつては隊員たちがクッキーを焼いていたが、現在では商業的に製造され、十数種類のフレーバーが販売されている。
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写真:Shutterstock.com
(日刊サン 2023.3.8)