交通事故がオアフ島内で多発している。

3月2日（水曜日）午後10時ごろソルトレイクのニミッツ・ハイウェイで、横断歩道ではない路上に立っていた歩行者の50歳男性が自動車に轢かれるという事故が起こり、男性は救急車で病院に搬送されたが、その後死亡している。

これでオアフ島における交通死亡事故の犠牲者は14人となったが、その半分以上は過去2週間以内に起こっているとホノルル ・スター・アドバタイザーが伝えている。

事故の起こった場所も時間、状況もそれぞれ異なっており、2人は歩行者、それ以外は車の中にいた人々が犠牲になっている。

先週ナナクリで起こった事故では、38歳母親と7歳女児が乗っていた駐車中の車に飲酒運転の車が激突して母娘が亡くなった。

3月に入ったばかりで14人の交通事故死亡者が出ているペースで今後も事故が起こり続けると、今年オアフ島で82人が亡くなる計算となる。

2021年には48人、2020年は54人、2019年には51人がオアフ島で亡くなっている。

これまで最も交通死亡事故が多かったのは2006年で、88人が亡くなっているという。

ホノルル警察交通局のジェームズ・スレイター警部は「自動車の交通量、歩行者数、自転車数など全てが最近増加している傾向にあります。新型コロナウィルス感染が収束に向かって生活が元に戻り始めているため、全ての交通量が多くなっていると思います」と述べている。

ハワイ州内ではコロナ関連の規制が緩和・撤廃される動きが強まっており、デービッド・イゲ知事は3月25日に国内旅行者に対する「セーフ・トラベル・ハワイ」プログラムを撤廃すると発表している。

スレイター警部によると、今年に入ってオアフ島では毎日およそ65件の交通事故が発生しているが、パンデミックの最中だった2020年には1日あたり56件、2021年は64件だったという。

パンデミック前の2017年と2018年は1日あたり90件、2019年は86件だった。

また、歩行者が横断歩道を横断中の事故も先週2件起きている。そのうち一件は、2月27日（日曜日）のワイキキで横断中の母親と子供に車がぶつかるというもので、3月3日（木曜日）にも同様の事故がオアフ島東部で起こった。

最近の交通事故の多発は、島内でより多くの人々が外出するようになったという傾向の自然な結果とも受け取れるものの、運転手も歩行者も共に一層の注意が必要だ。

ホノルル市救急医療サービス局の局長代行であるアーノルド・パラゴソ氏は「それぞれの安全を守ることは私たちみんなの責任です。たとえ速いスピードの激突でなくても、交通事故は悲惨なものです。遅いスピードでも車がぶつかれば体に対するダメージは大きいのです。運転する時、道を横断する時には十分な注意をするようお願いします」と述べている。