パンデミックにより3年間中止となっていたホノルルフェスティバルが、来週末、4年ぶりにオアフ島に戻ってくるとホノルル・スター・アドバタイザーが伝えている。
ホノルルフェスティバルは、環太平洋とハワイの文化の絆を紹介するイベントとして、日本からの旅行者に常に人気を博している。27回目となる今年のテーマは「アロハでつながる、新しい未来へ」で、新型コロナウイルスの流行を経験したいま、旅を通じたつながりの大切さを伝えていく。
10(金)から12日(日)にかけて開催されるこのイベントでは、日本からの来場者はわずか1000人、通常の3分の1程度と予想されている。しかし、ホノルルフェスティバル財団代表でありJTBハワイの社長兼CEOでもある久保哲也氏は、このイベントと4月末から始まるゴールデンウィークの祝日は、日本の旅行者にハワイに戻ってきてもらうための重要な機会であると述べている。「日本の営業チームも含め、JTBの組織全体でこのイベントを起爆剤と位置づけている。日本市場の本格的なカムバックの始まりだ」と同氏は語る。
同氏は、日本からの渡航者数について、2024年3月までにパンデミック前の2019年の6割まで回復すると予想しており、そのためには今年後半に50%以上の回復率が必要になるという。「夏には、ある程度の回復が見込めると考えている」と同氏は語っている。
日本は、ハワイで最も重要な国際観光市場であり、オアフ島の観光産業は日本への依存度が高いため、隣島に比べて回復に遅れをとっている状態だ。日本からの渡航者数は、2022年から大幅に改善されたものの、2023年は予想以上に遅いスタートとなった。州ビジネス経済開発及び観光局(DBEDT)が2月28日(火)に発表したデータによると、1月の日本からの訪問者は3万2305人で、2019年の12万418人から73%以上減少している。
アウトリガー・ホスピタリティ・グループのエグゼクティブバイスプレジデント兼チーフコマーシャルオフィサーのショーン・ディー氏は、円安、米国のインフレ率上昇、燃料サーチャージ、日本国内旅行へのインセンティブ、コロナウイルスに対する政府の保守的なアプローチにより、日本はハワイでの他の国際市場に比べて回復が遅れていると述べた。
しかしながら、ハワイにあるアウトリガーの施設では、日本から週に数百件の予約が入るようになってきたという。日本からの予約は通常、物件によっては最低でも50%以上となるが、アウトリガーが今年いっぱいの回復率を50%と予測できるほどペースは安定。「2月末から3月初めにかけて、若干の回復が見られた」とディー氏は語っている。
文化的なパフォーマンス、アート、展示が目白押しのホノルルフェスティバルは、3月10日(金)の教育機関向けツアーとフレンドシップ・ガラで始まり、3月12日(日)まで開催される。
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写真:crbellette / Shutterstock.com
(日刊サン 2023.3.3)