ハネムーンでハワイを訪れていたカップルが、地元のシュノーケリングツアーに参加中、海でツアーボートから置き去りにされたとして、マウイ島のツアー会社を訴えたとハワイ・ニュース・ナウが報じている。
訴訟を起こしたのはカリフォルニア在住のエリザベス・ウェブスターさんとアレクサンダー・バークルさん。2021年9月、ハネムーンでハワイを訪れた際、セイル・マウイ社が提供するラナイ・コースト・シュノーケリングツアーに参加したという。
船は午前10時にマウイ島ラハイナを出発し、約40分後にラナイ島東部沖のシュノーケリングポイントに到着。海が荒れ出したため、2人はツアーの双胴ボートに戻ろうとしたが、ボートは2人を乗せる前に発進。必死にボートに向かって泳いだものの、ボートは完全に遠ざかり、2人は陸から少なくとも4分の1マイルから半マイル(約400~805メートル)ほど離れた海上に取り残されたという。
2人の弁護団のジャレッド・ウォシュコウィッツ弁護士は、「それは2人にとって死を覚悟するトラウマとなるような出来事だった」と語る。またダグラス・ムーア弁護士も、「新婚旅行でハワイを訪れ、素晴らしい体験を望んでいた。ところが彼らは死に直面しなければならなかった。それは率直に言って、ハワイにとっても恐ろしいことだ」と述べた。
訴状によると、2人は20分ほど自力で泳いでラナイ島の海岸にたどり着き、最終的に車で通りかかったラナイ島の住民2人組に発見されたという。ボートの乗組員は適切な人数確認を行わず、2人がラナイ島からツアー会社に電話するまで行方不明であることに気づかなかったと主張している。なお、2人はその日の夜、ラナイ島からフェリーに乗ってラハイナまで戻った。
同じツアーに参加していたルイジアナ州在住のジェシカ・ヘバートさんは、翌日ラハイナで2人に再会し、その体験を聞くまで、2人が置き去りにされたことに気づかなかったという。ヘバートさんは偶然にも米国沿岸警備隊に所属しており、地元の部隊に連絡を取って事情を説明。「その後、沿岸警備隊は独自の調査をしています」と述べている。
2人は、ツアー会社に対し、損害賠償と精神的苦痛に対する補償を求めている。
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写真:Shutterstock.com
(日刊サン 2023.3.2)