非営利団体「サーフライダー・ファウンデーション(SF)」が発表した最新調査「2023年度版ハワイ水質レポート」によると、河口や淡水の出口があるビーチ、あまり循環していない湾は、一般的にバクテリアレベルが高いことがわかったとホノルル・スター・アドバタイザーが報じている。
昨年、SFの訓練を受けたボランティアが、カウアイ島、マウイ島、オアフ島の65箇所で糞便性バクテリアの指標である腸球菌のサンプリングと検査を行った。ハワイ島では検査は行われなかった。この調査によると、ハワイには慢性的な水質汚染問題を抱えるビーチがいくつかあり、オアフ島のカハルウやカウアイ島のナウィリウィリ河口など、過去に問題となった水路は、依然として懸念される地域となっている。
「オアフ・ブルー・ウォーター」の共同コーディネーターであるアーリーン・ヴェラスコ氏は、「一般的に、いくつかのビーチは慢性的に汚染されているという、非常に再現性の高い傾向がある。そして、それは一向に改善されない」と述べている。
なお、腸球菌の濃度が高い場合、水中に糞便が含まれている可能性が高く、遊泳者に健康上の悪影響を及ぼす病原菌を含んでいる可能性がある。米国環境保護庁は、この基準値を水100ミリリットルあたり130個の腸球菌に設定している。
2023年、オアフ島では7カ所、カウアイ島では7カ所で、サンプルの半数が州の健康基準を超えていた。オアフ島では、カウプニ・ストリーム、ワイアホレ・ビーチパーク、ハレイワ・ビーチパークのサーフブレイク「チョコレート」、ヘエイア・ストリーム、ハキプウ・ボートランプ、クリオウオウ・ストリーム、カハルウの7地点。
カハルウは2023年に89%の超過率で再びトップとなった。SFは2018年からカハルウで検査を行っており、ハワイ大学(UH)の調査によると、その原因は汚水溜めからの廃水である可能性が高いという。
カウアイ島では、ワイニハ・ストリーム河口、ハナマウル・ビーチ、コロア・ランディングのワイコモ・ストリーム、ウェケ・ロードのハナレイ・リバーで基準値を超えた。さらに、ナウィリウィリ、モロアア、ハナマウルの3つの河口では、昨年採取されたすべてのサンプルが州の健康基準を超えた。
SFが行った水質調査の結果は下記ウェブサイトにて検索が可能となっている。
https://bwtf.surfrider.org/
(日刊サン 2024.3.1)
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