ディリンハム・ブルバード沿いで行われているホノルル鉄道建設工事により、周辺の事業者に大きな影響が出ているとハワイ・ニュース・ナウが伝えている。
様々な店舗が並ぶディリンハム・ブルバードは、工事のために車両の通行状況が大きく変わっており、各店からは工事終了まで生き残れるかと懸念の声が上がっている。
ホノルル市議会は22日(水)、工事による営業妨害に対する補助金について検討すると発表したが、実際にどれだけの支援が受けられるかは疑問だという。
市議会決議22ー281は、ホノルル高速輸送公社(HART)に対し、工事で打撃を受ける事業者への補償金のための資金を出すよう促している。
これは新しいアイデアではなく、2018年にも提案され、予算もついた決議だが、市当局は補助金支給のプログラムを進める対策に取り組まなかったという歴史がある。
ラウマカ・ストリートからホノルル・コミュニティカレッジを過ぎてイビレイのコストコまでのディリンハム・ブルバードでの工事は、予定通りに進めば3年後の2026年に完成することになっている。
沿線の事業主は、工事が始まってから交通状況が悪化して多くの顧客を失ったと述べており、別の場所へ移転する店舗も出ているという。
「チキン&ブリスケット」を経営するノーラン・ウェスト氏は次のように述べている。
「工事開始後、経営が悪化し始めたので移転を決めた。2020年にオープンし、パンデミックを乗り切ったが、鉄道工事のため多くの人がニミッツ・ハイウェイを利用するようになり、ディリンハムに来る顧客が減った。当店の駐車場に入るのも難しくなり、客足が遠のいた。パール・ハイランズに移り、これから盛り返したい」
これに対し、HARTは次のような声明を発表している。
「HARTと工事業者は過去数カ月にわたり、周辺の事業主や、学校、住民に対して工事内容や交通に関しての説明を行ない、工事に関する懸念に対処してきた。また、最新情報を提供するための会合、戸別訪問や郵送による案内の配布などを行い、事業主や団体、コンドミニアムの自治会などと話し合いも続けている」
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写真:Shutterstock.com
(日刊サン 2023.2.23)