オアフ島中部のワイパフ地区で、先月12日、鍼灸師のジョン・トクハラ(Jon Tokuhara, 47)さんが殺害された事件について、17日、ハワイ州地方裁判所(Hawaii State District Courts)で公判前整理手続が行われた。出廷したエリック・トンプソン被告(Eric Thompson, 34)の弁護人、デビッド・ハヤカワ(David Hayakawa)弁護士は、罪状認否の答弁で被告の無罪を主張した。
トンプソン被告は、ワイパフ・デポ通り沿いの鍼灸院「トクハラ・アーキパンクチャー・アンド・ヘルスケア」(Tokuhara Acupuncture And Healthcare)で、トクハラさんの頭などに銃弾3発を撃ち込み殺害したとして、殺人罪で刑事起訴されている。地方裁判所の記録によると、トンプソン被告の妻、ジョイスさんは、昨年5月から7月までの期間、トクハラさんと恋愛関係にあった。
専門家の意見提示としてKHON2が行ったインタビューの中で、メーガン・カウ(Megan Kau)弁護士は、次のように説明した。
「この場合、弁護人は被告が殺人を犯した理由として『極端な精神的苦痛』を挙げる可能性が高い。極端な精神的苦痛を要因とした行動は、通常は『差し迫った』状況下で起こると認識されている。しかし、その定義は厳格に定められていないことから、12人の陪審員を説得できるかどうかは弁護人次第。被告が極端な精神的苦痛にあったかどうかについて、弁護人はしばしば、精神科医や心理カウンセラーなどの専門家の意見を提出する」。
トンプソン被告は現在、保釈金100万ドル(約1億1,500万円)を支払い、保釈状態にある。公判前整理手続で、ホノルル検察局検事次長は、「保釈の条件として、被告が現在所持しているパスポートの放棄が口頭で定められた。放棄は2022年2月25日までに被告の弁護士を通して手続きが行われる」と述べた。また、裁判官は、被告にパスポートの放棄を正式に命じた。
公判前整理手続きの後半で、ハヤカワ弁護士は、「トンプソン被告が所持していた全ての銃器12挺は、既に警察によって押収された」と述べた。トンプソン被告の予備審問は、来月17日に行われる予定。
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写真: Shutterstock.com
(日刊サン 2022.2.18)