中国共産党の日刊紙がハワイ州議事堂内に無料配布されているとホノルル・スター・アドバタイザーが伝えている。
現在アメリカ各地に中国からとみられる飛行物体が飛行しており、2022年にはカウアイ島でも同様の飛行物体が確認されている。
そんな中で、ハワイ州ジーン・ワード下院議員は、中国共産党の日刊紙が下院議員らに配達されている理由について議会で問いただした。
「現在飛行物体が問題となっている状況の中で、なぜ共産党のプロパガンダ(宣伝工作)紙がハワイ州議事堂内で配布されているのでしょうか?
これは明らかに北京の中国共産党によるプロパガンダ工作集団によるものです」
ジーン議員によると、英語版の中国新聞には高いレベルの学術的な記事が含まれているが、完全にプロパガンダ工作だという。
昨年の議会開催中には中国日刊紙は州議事堂の地下にある警備員オフィスの外にまとめて置かれていたが、今年になって各議員のオフィスに、地元のフィリピン系日刊紙とともに配達されるようになった。
「以前は自分で手に取るものでしたが、状況は悪化して、今ではオフィスに配達されてくるのです」
下院議長であるスコット・サイキ議員によると、中国日刊紙は無料で議事堂に配達されており、議員はそれを受け取る必要はないという。
サイキ議員自身は受け取りを拒否しており、「我々は料金を支払っているわけではなく、誰かが議事堂に配達して置いていくのです。私は議長としてそれが何か、そして各議員のオフィスに何が配達されるのかを決定する地位にはありません」と述べている。
2022年2月14日に飛行物体が現れた事件では、カウアイ島にある海軍太平洋ミサイル射撃施設の上空を戦闘機が出動している。
昨年8月の当時下院議長だったナンシー・ペロシ議員による台湾の訪問は、過去30年間みられなかった中国による軍事攻勢を引き起こし、台湾周辺にミサイル発射やサイバー攻撃が行われている。
ワード議員は今期の議会に、中国のバイトダンス社が開発した動画配信プラットフォームである「TikTok」アプリの利用を、州所有の電子機器で禁止する法案を提出している。
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写真:Shutterstock.com
(日刊サン 2023.2.15)