専門家によると、2024年のハワイの観光業は横ばいになる見込みで、2025年以降まで2019年のレベルに回復することが期待されていないとホノルル・スター・アドバタイザーが伝えている。
パシフィック・アジア・トラベル・アソシエーションとトラベル&ツーリズム・リサーチ・アソシエーションは、8日(木)、「2024年年次展望&経済予測フォーラム」を開催した。
その中の講演で、ビジネス経済開発観光局(DBEDT)のエコノミストであるユージン・ティアン氏は、「米国経済は2024年に減速する。(米国の経済成長予測は)2023年には約2.4%だったが、2024年には1.6%、2025年には1.7%まで下がるだろう」と述べた。
さらにティアン氏は、「あまり良いニュースではないが、観光に関しては2024年はほぼ横ばいになるだろう」とし、ハワイの観光市場のほとんどで、今年は景気が落ち込むだろうと付け加えた。
ティアン氏によると、12月に発表されたDBEDTの最新の経済予測では、2024年と2025年のハワイへの訪問者数はそれぞれ980万人と1010万人に達する見込みで、これは2019年の基準である1040万人をまだ下回っている。2023年第3四半期のハワイの実質国内総生産(GDP)は、2019年第3四半期の97.7%の水準にとどまった。パンデミックで受けた打撃について、「米国経済は2021年にかなり回復しているが、ハワイの観光業は回復しきっておらず、我々は遅れを取っている」と述べ、ハワイの非観光部門は100%まで完全に回復しているが、ハワイの観光部門は約90%の回復にとどまっていると付け加えた。
ハワイの労働力不足も、観光業の生産性向上を阻害している一因となっている。
ティアン氏によると、ハワイ全体の未充足雇用は2019年には月平均7400人だったが、2023年の最初の11カ月間は1万1400人だったという。
TZエコノミクスのポール・ブリューベーカー氏は、観光とスチュワードシップの目標に関するコミュニティ主導のビジョン策定プロセスである「オアフ島デスティネーション・マネジメント・アクション・プラン」において、観光客を減らすことが第1目標であることに懸念を示した。同氏は、ハワイの宿泊施設在庫は1980年代以降成長が止まっており、最近の短期レンタルの取り締まりは雇用と所得を消滅させ、ビジネスと旅行を組み合わせたリモートワーカーという新しいトレンドのような旅行と観光のイノベーションを阻害する可能性があると述べた。
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画像:Shutterstock.com
(日刊サン 2024.2.14)