推定12歳から14歳のエイの「シャーロット」がオスのいない水槽で妊娠するという不思議な現象に注目が集まっているとGrayNewsが伝えている。
オスのいないエイの妊娠があったのは、ノースカロライナ州ヘンダーソンビルにある私設水族館「チーム・エコー水族館&サメ研究所(The Aquarium & Shark Lab by Team ECCO)」。同施設の創設者であるブレンダ・レイマー氏は、最初は信じられなかったとし、「エイは何年もオスの精子を保持できる。あの2匹の男の子をここに入れるまで、シャーロットはオスのそばにいたことがない」と語った。
2匹の男の子とは、モーとラリーという名前のサメで、現在シャーロットと同じ水槽で暮らしている。レイマー氏は、シャーロットの体に噛み跡があることから、2匹のうちのどちらかがシャーロットの子どもの父親である可能性があるという。
より可能性の高いシナリオは、シャーロットは単為生殖と呼ばれる非常に珍しいプロセスを経ており、卵は受精することなく勝手に成長し、母親のクローンを作るというものだ。レイマー氏は、「私たちはバンブーシャークの単為生殖を14回経験している」と語った。
しかし、サメの単為生殖は研究されているが、飼育下のエイではあまり見られない現象で、レイマー氏によると最後の完全な研究は四半世紀前に行われたものだという。
現在、この水族館は改装のため休館しているが、15日(木)にリニューアルオープンする予定となっている。レイマー氏は、「大混雑が予想されるが、それはいいことだ。皆さんに水族館に来てエイを見てもらい、彼女について話してもらいたいと思っている」と語った。また、水槽のライブストリームを設定し、できるだけ多くの人々がエイの子どもを見ることができるように取り組んでいるという。
シャーロットは最大4匹の子どもを生むと予想されているが、レイマー氏は、母親と子どもを同じ水槽に入れたいと考えている。ただし、そのためにはシャーロットの現在の住まいのほぼ倍の大きさの水槽を用意しなければならないという。
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