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【ハワイニュース】バレンタインはロマンス詐欺にご注意

バレンタインデーが間近に迫り、多くの人が愛を求めているが、専門家はロマンス詐欺に巻き込まれないよう気をつける必要があると警笛を鳴らしている。最近のロマンス詐欺の傾向と、予防策について、専門家の意見をもとにKHON2が紹介している。

元検事で、現在はAARP(旧称:アメリカ退職者協会)詐欺関連専門家であるリン・パーク氏によると、「ロマンス詐欺師は一般的に、地下室でコンピューターを使ってマッチングサイトやソーシャルメディアを見て被害者を探しているような人ではない」とし、多くの場合、南アフリカやナイジェリアのような他の国で組織化された犯罪グループであり、非常に巧妙に近づいてくるという。

パーク氏は、ロマンス詐欺の一例として、ケイト・クライナートさんの事件を挙げている。ケイトさんは愛犬家の未亡人で、ロマンスを求めていたわけではなく、ただ、イラクで医師として働いているという男性からのソーシャルメディア上の友達リクエストを承認しただけだった。二人はメールを始め、それが電話に発展し、お互いに惹かれ始め、結婚して家を買おうという話になったという。男性は自分の子どもたちを電話でケイトさんに紹介し、子どものためにお金を貸してほしいと話し、ケイトさんは全財産である39000ドル(約580万円:150円/ドル換算)を送金してしまった。しかし男性は会いには来ず、刑務所から出るためにさらにお金が必要だと言ってきたところで、ケイトさんは詐欺に気づき始めたという。

さらに追い打ちをかける災難がケイトさんを襲った。彼女は全財産を送ってしまったため、家の冷暖房システムを修理する余裕がなく、ポータブルエアコンを使っていたが、それが発火し、家は全焼、飼い犬は火事で命を落としてしまったのだ。

ケイトさんがAARPの詐欺調査官会議で自分の話をしたところ、同協会は詐欺グループを突き止めることに成功した。医師を名乗る男性は南アフリカにある犯罪組織の一員で、他のメンバーに子ども役を演じさせていたという。彼らはフルタイムで詐欺行為に取り組んでいるプロだった。なお、現在捜査中であり、まだ逮捕には至っていない。

ロマンス詐欺の被害者は、自分に落ち度があったと考え、被害を報告しない場合が多いが、そのために詐欺グループは野放しになり、新たな被害者を生む温床になっているとパーク氏は指摘する。「詐欺に引っかかる人はバカではない。彼らは被害者であり、彼らを食い物にしているのはプロなのだ」

被害に遭わないためには、ソーシャルメディアやメッセージアプリ、マッチングアプリなどで他人が投稿している情報をすべて信じないこと、もし相手が顔写真を送ってきたら、Googleの逆画像検索を使えばその画像がインターネットに出回っているものかどうかを調べることができる。また、直接金銭を要求するだけでなく、暗号通貨やFX(外貨取引)への投資について話してくるロマンス詐欺もあるという。

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画像:Shutterstock.com

(日刊サン 2024.2.13)

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