ニューヨーク州にあるスタテン・アイランドにいるシカが、感染力が非常に強いとされている新型コロナウィルス変異株であるオミクロン株に感染していることが確認されたとフォックス・ニュースが伝えている。
昨年12月13日から今年1月末までに68頭のシカのうち8頭から検出されたという。
検査は人間同様に鼻腔頭を綿棒状の試験棒で拭う方式で行われた。
シカが新型コロナウィルスに感染することはすでに知られていたが、オミクロン株がシカから検出されたのは初めてのことだ。
人間からシカにオミクロン株が感染したことは、人間以外の動物が新しい亜種を引き起こす引き金になるかもしれないという可能性があるとして研究者グループが懸念しているという。
ペン大学の細菌学教授であるスレシュ・クチピュディ氏は「コロナウィルスが動物界で感染拡大することは大きな懸念材料です。ウィルスの変異種が発生して動物が感染しても発見するのが困難だからです」と述べている。
スタテン・アイランドにいるシカはニュージャージー州から泳いで渡ってくるという。
スタテン・アイランドではシカが原因となる交通事故が多発していることや、庭木に被害を及ぼすとして、シカの駆除対策が取られている。
現時点では1,616頭のシカが島内にいるとされており、2017年から21%減少している。
写真: Shutterstock.com
(日刊サン 2022.2.11)
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