【世界のこぼれ話】増えすぎた野生のクジャクをどうする? フロリダ州マイアミ
フロリダ州マイアミの住宅地では、住民が野生化したクジャクの対応に苦慮しているとフォックス・ニュースが伝えている。
およそ20年前に施行された条例によってクジャクが保護されてきたのだが、最近ではクジャクに対するたくさんの苦情が市に寄せられている。
2001年に外部から持ち込まれた時、数羽のクジャクを殺傷・捕獲から守ろうという声が住民から上がって制定された保護条例だが、20年以上たった今では繁殖し続けたクジャクが迷惑な存在となっているのだ。
カラフルなクジャクが自由に道を歩き回っている光景は見ているだけなら良いのだが、糞尿の問題、鳴き声による騒音など、様々な問題が起きている。
さらに繁殖時期になるとクジャクは非常に攻撃的になり、人間を追いかけたり、車や住宅をクチバシで突いて損害が発生しているという。
また、一部の住民はキレイなクジャクがいることを良いと思い、一部の住民は迷惑だとして、住民同士の間でも諍いの種となっている。
条例によって保護されているために増え続けるクジャクをどうすることもできなかったのだが、先週、条例が一部緩和されてクジャクを人道的方法で別の場所に移動させることが特例として認められることになった。
ところがそれでも問題は解決しなかった。
フロリダ州では外来種の動物を野生に放つことが法律で禁止されているのだ。
自治会では動物園や野鳥園などにクジャクの受け入れ先を求めたが、どこも受け入れてくれないという。
この先どうなるのか、問題の解決はまだ先のことになりそうだ。
写真: Shutterstock.com
(日刊サン 2022.2.7)
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