微生物の力によりアラワイ運河の汚染が劇的に改善され、最近ではシュモクザメやマダラトビエイが泳いでいるのが確認されたとKHON2が伝えている。
アラワイ運河は生き物であふれているが、それはすべて「元気アラワイ・プロジェクト」によって海域に投げ込まれた何千個もの「元気玉」のおかげだ。元気玉とは、有用微生物群(Effective Microorganism :EM)を細かい土や米の栄養分と混ぜ合わせ、だんご状にしたもので、微生物の働きによって汚染された運河のヘドロを自然分解するという。
アラワイ運河に元気玉を投入する活動を行う元気アラワイ・プロジェクトにて、テクニカル・アドバイザーを務めるヒロミチ・ナゴ氏によると、数週間前に運河でマダラトビエイが目撃されたという報告を受けたという。
2019年にこのプロジェクトがスタートし、運河に元気玉が投入され始めて以来、魚や在来種の牡蠣、さらにはモンクシールも、運河を泳いでいるのが確認されている。名護氏は、運河の魚類は確実に増えているとし、「ネフの群れもいる。群れがノンストップで上がってきたのは信じられない光景だった。カタクチイワシやイワシ、かつて漁師が獲っていたアクのような大きな魚もアラワイ運河に入ってきている」と語った。
プロジェクトの目標は、2026年までにアラワイ運河を泳げるようにすることだ。ナゴ氏によると、運河の建設には7年かかったので、同じ期間内に修復する予定だという。なお、2023年末までに、累計10万個以上の元気玉が運河に投げ込まれ、全体の目標である30万個の3分の1に達している。
元気アラワイ・プロジェクトは10人足らずのスタッフによる小さなグループで、ハワイ州模範財団(Hawaii Exemplary State Foundation)のもとで運営される非営利プロジェクトだ。ウェブサイトでは、ボランティアをはじめ、材料費や水質検査費用の寄付を募っている。
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画像:instagram.com / genkialawaiproject
(日刊サン 2024.2.5)