ワイキキのホテルでの立てこもりから道路を封鎖しての長時間にわたる警察とのにらみ合いの末、真夜中過ぎに犯人が逮捕されたとハワイ・ニュース・ナウが報じている。
事件は1月30日(火)の午後3時30分ごろ、ワイキキのパオアカラニ・アベニューにあるワイキキ・サンセット・ホテルで始まり、救急隊と特殊サービス課が現場に駆けつけた。
ホノルル警察(HPD)によると、容疑者はホテルに滞在しており、ホテル従業員の60歳の男性を襲い、男性がひもで首にかけていたマスターキーをナイフで切り取り、その後部屋に立てこもったという。
警官が現場に到着すると、容疑者はドアの下に未知の液体を流し込んだという。負傷者の有無はすぐに明らかにされなかったが、午前2時30分ごろ、ホノルル救急医療サービス(EMS)によると、この事件で搬送された患者はいなかったという。
午後7時15分ごろ、ホテルの数百人の宿泊客とコンドミニアムの住民がヒルトン・ワイキキのボールルームにバスで避難した。
ハワイ滞在中の旅行者が事件や事故に巻き込まれた際に支援を行う団体「アロハ・ビジター・ソサエティ(VASH)」は、膠着状態が続いている間、宿泊客の移動と宿泊を支援した。同団体のジェシカ・ラニ・リッチ氏は、「今重要なのは、ゲストが怖がらないように連絡を取り合い、これは一時的な状況であり、1週間も1カ月続くわけではないと伝えることだ」と語った。
区画封鎖の状況に多くの人が動揺した。カリフォルニアから来たナタリーさんは、昼寝をしていたところを警察に起こされた後、何が起こったかを理解した。「文字通り、まだ震えているような感じ。私も友達も震えている。ドアの外に警察がいると聞いただけで怖くなった。部屋から追い出されて、何が起こるかわからない状況で、とくに、自分たちの持ち物はそこに置いたままだけど、気にしてなんていられなかった」
ナタリーさんによると、警察は、ナタリーさんの宿泊部屋からバルコニーを伝って他の部屋に行けるかどうかを確認するだけだと語ったという。
また、トロントから来たビクター・クリザンさんは、貴重品を取るために警察に付き添われて部屋に入らなければならなかったと語った。「エレベーターを下りてすぐのところで、警察が無線で話しているのが聞こえた。容疑者と思われる人物は17階にいるようで、どうやらバルコニーか何かでアルコールを流していたようだ」
HPDは、翌1月31日(水)の午前1時25分ごろ、強盗容疑で24歳の男を逮捕した。なお、付近のいくつかの通りは封鎖されたが、現在は再開されている。
シェアする
画像:Shutterstock.com
(日刊サン 2024.2.1)