【ハワイニュース】1月のコロナ感染者数は10万件以上 亜種の「ステルス・オミクロン」すでに州内で確認
ハワイ州衛生局の発表によると、1月1日から30日までの新型コロナウィルス感染数は104,843件で、この数字は2020年3月以来ハワイ州での全ての感染合計数の半分にあたるとKHONが伝えている。
コロナ感染が始まった2020年3月から2021年12月31日までの合計数は112,932件だった。
オミクロン株による1月の感染は全体の99%を占めるが、オミクロン株から枝分かれした亜種「BA2」、通称「ステルス・オミクロン」もすでに8件の感染がハワイ州内で確認されている。
専門家によると、この「ステルス・オミクロン」はオミクロン株に非常に近く、検査で容易に検知できないという。
ジョッシュ・グリーン副州知事は「アメリカ本土では25もしくは26州でステルス・オミクロンの感染が確認されていますが、検査で発見するのが容易でないためステルス(こっそりした行為、内密という意味)と呼ばれています」と述べている。
ハワイ州衛生局の研究員であるエドワード・デズモンド医師は「元々のオミクロン株はBA1と呼ばれているもので、21種の変異株が確認されていますが、BA2と呼ばれる新しい亜種には、BA1には見つかっていない9種の変異株を持っています。デンマークやインドのカルカッタなどでは、BA1とBA2が両方存在していましたが、BA2が拡大して感染の主流となりました。同様のことがハワイで起こる可能性があると懸念しています」と述べている。
このことからBA2は今までのオミクロン株BA1よりもさらに感染力が高いのではないかと言われている一方、BA2の感染症状がより重篤化する可能性についてはまだ不明で、BA2の感染が拡大した地域において入院患者数は増加したという報告はされていないという。
オミクロン株の症状は、頭痛、喉の痛み、鼻水、くしゃみ、節々の痛み、倦怠感などが上がられており、嗅覚の麻痺や胸部の痛みはあまりないと言われている。
ハワイにおける1月中の感染数が10万件を超えていることから、最近感染した人々が新たに追加接種を受ける際にはその時期について医師と相談することが推奨されている。
感染したことで体内に免疫力がついており、その効果は数週間続きその後時間が経つにつれて薄れていくからだ。
グリーン副州知事は「医師として、もし追加接種を受けていないのであれば感染後でも追加接種を受けることを奨励しています。これは免疫レベルをさらに高めることになるからですが、最近感染した人は追加接種前でもかなり免疫力が高いことは事実です」と述べている。
ハワイでは、追加接種を含めたワクチン接種率の高さ、そしてすでに感染した人々が多くいるということからかなり人々の免疫力が高まっているという。
とはいえ、免疫をつけるためにわざと感染するような行為は決してせず、感染を拡大させないようマスク着用や社会的距離を保つなど防御対策を怠らないよう求めている。
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写真:
(日刊サン 2022.1.31)