どうなる? 航空業界
2020年の航空業界は惨憺たるものだった。
アメリカにおける大手6社は合計で340億ドルを失い、サウスウェスト航空はリチャード・ニクソン大統領の時代以来初めて通年の損失を経験したという。
1月29日、2020年の第4四半期の結果としてサウスウェスト、アメリカン、ブルージェットの各社は3社合わせて35億ドルの損失を発表したが、この結果はデルタ、ユナイテッド、アラスカの各社が少し前に発表した悲惨な結果と同様、今期に対する悲観論を裏付ける形となったとホノルル・スター・アドバタイザーが伝えている。
しかし、サウスウェスト航空のCEOであるギャリー・ケリー氏によると「ビーチや自然のある目的地への需要は高く、特にハワイ路線は昨年末から伸びている。ハワイへ行きたいという需要は実際にかなり強いものがある。自己隔離などのいくつかの緊急条例が施行されてハワイへの渡航はできなかったが、出発前検査プログラムが開始されて以来状況は好転している」という。
サウスウェスト航空は3月11日から、カリフォルニア州ロングビーチとホノルル間およびマウイ島カフルイ空港の間に直行便を開始することになっている。
アメリカの航空各社は、これからコロナワクチン接種が進み、夏休みのバケーションシーズンには人々が動き出すことになるだろうと期待している。
ただしバイデン大統領は今週ブラジル、英国、南アフリカからの外国人のアメリカへの入国を禁止し、外国人がアメリカへ入国する飛行機に搭乗する前に新型コロナウィルスに感染しているかどうかの検査を受けて陰性証明を提出するように命令を出した。
また、28日にはアメリカ国内で初めて南アフリカからの新型コロナウィルスの変異種がサウスキャロライナ州で確認されている。
航空各社は国際線旅行者に検査を受けるためのサポートを提供しているが、これをアメリカ国内線の乗客全てに行うことは経費の面からも実際の運用の面からも現実的ではないとしている。一方、アメリカ疾病予防管理センターでは国内線に搭乗する前のコロナ検査を受けるように乗客に求めることを前向きに検討しているという。
(日刊サン 2021.1.29)
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