コロナ禍で子供が肥満
新型コロナウィルス感染拡大の前でも子供の肥満の問題はすでに大きな健康問題の一つだったが、在宅時間が著しく増えたコロナ禍では状況が一層ひどくなったと医師たちが警告しているとハワイニュースナウが伝えている。
クィーンズ・メディカル・センターの小児科部長であるナディーン・テン・セイル医師によると、子供たちに本来の成長による体重増加よりも10%から15%多い増加が見られるという。
すでに肥満気味の子供はさらに体重が増加し、今まで平均体重だった子供も、体重が増加傾向にある。
主な原因としては、学校に行かなくなったことで校内で体を動かす機会がなくなったために運動量が減少し、在宅中には外で遊ぶなどの活動よりもパソコンの前で過ごす時間が長いことが挙げられる。
加えて、栄養価の高いきちんとした食事をとらずに、カロリーの高いジャンクフードを食べる機会が増えている。
「子供たちは体重が増えているにもかかわらず、栄養は乏しくなっているのです」
フィットネスクラスの講師であり、教育委員会のための体育授業を監修する教師でもあるブランディ・リチャードソン氏は「私は子供たちが動けるようにしたいと保護者に訴えています」と述べているが、予算削減による公立学校における体育授業の将来を心配しているという。
ジョシュア・アキオナ氏は、学校を訪問しては子供に健康的な運動をさせる啓蒙活動をする団体「ハワイ5210」に入って活動しているが、そういう活動もコロナ禍では制限されてしまっている。
「しかしこういう時期だからこそ、運動の重要性を伝えることが今まで以上に重要だ」という。
セイル医師はいう。「学校が始まって普通の生活に戻れば子供たちはもっと活動的になるはずです」
(日刊サン 2021.1.29)
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