仕事に戻れないホテル従業員
アメリカホテル宿泊協会が1月21日に報告書を発表し、2021年のハワイにおけるホテルの稼働率の予想は50%を下回るだろうと述べているとKHONが伝えている。
この報告書では、2019年にホテルで働いていた従業員のおよそ半分が2021年中に仕事に戻ることができるだろうと述べている。
ローカル5はハワイにおける最大のホテル従業員組合の一つで、およそ11,500人のホテル従業員組合員を抱えているが、ローカル5によるとおよそ8,000人の組合員が新型コロナウィルス感染拡大のために仕事を失い、そのうち1,000人が元の仕事に戻ることができたと述べている。
ローカル5のエリック・ジル氏は「稼働率が減ったことを考慮に入れたとしても、より少ないスタッフしか仕事に戻れていない」という。
「我々は解雇された組合員を職場に戻すように交渉をしているが、ホテル業界に受け入れられていない」
2020年10月にホノルル市議会に提案された条例では、ホテルの客室を毎日清掃し、消毒するために必要な従業員数をホテルの稼働率をもとに計算し、仕事に戻すように提案していたが、毎日の客室清掃は従業員をより感染の機会に晒すことになり感染の危険がより大きくなると多くのホテルや観光業からの反対にあって実現されていない。
ハウスキーピングはホテルにおいて非常に大きな部署で、多くの清掃員が失業したままの状態である。
現在ホテルではロビーなどの共有部分の清掃を強化し、客室についてはチェックアウトした後に入念に行われている。
飲食部門、ベルデスクや宴会部門ではまだほとんどが失業したままで復職の目処は立っていない。
ジル氏によると、ホテルは電子チェックインのシステムを導入し、フロントデスクの従業員を減らそうとしており、この流れは始まったばかりで組合としてどうなるかを見守っているという。
「組合としては人々に仕事を取り戻したいと思っている。そうすればハワイの経済は立ち直るし、一般の人々の家族も生き残っていける。州議会も始まったばかりだが、予算について戦うよりもハワイ州経済をどのように立て直すのかのビジョンについて話し合ってほしい」
(日刊サン 2021.1.25)
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