州保健局(DOH)は、22日(月)、山火事の瓦礫撤去が本格化することに伴い、マウイ島のラハイナとオロワルでの大気モニタリングとサンプリングを拡大することを発表したとホノルル・スター・アドバタイザーが報じている。
大気モニタリングとサンプリングの拡大は、ラハイナの山火事被災地からの瓦礫撤去が大気の質に大きな影響を与えないことを確認することを目的としている。撤去される予定の瓦礫と灰は60万トンにのぼり、作業は米陸軍工兵隊が主導して行われる。また、瓦礫の撤去作業には、有害な家庭用材料とバルクアスベストのフェーズ1抽出が含まれる。
現在、フェーズ2の準備として、瓦礫は湿らされ、厚い工業用プラスチックで包まれ、ダンプトラックでオロワル仮置き場に運ばれる前に接着剤で密封されることとなっている。この手法は「ブリトー包み」と呼ばれ、瓦礫や灰が輸送中に空気中に舞い上がるのを防ぐための対策だ。
保健当局は、1年間続くと予想される瓦礫撤去プロジェクトを通して、サンプリングとモニタリングが継続されると述べた。
DOHはクラの瓦礫撤去作業中にも同様のサンプリングを実施したが、大気質への大きな影響は見られなかった。しかし、ラハイナの被災地を訪れる際には、顔にぴったり合うN95規格以上のマスクやその他の個人用保護具を着用することが推奨されている。
州保健当局によると、ラハイナとオロワルに40台のリアルタイム空気モニターと空気サンプラーが設置され、18日(木)にはさらに空気モニターも設置されたという。プロジェクトが拡大するにつれて、大気モニタリング・ネットワークを増強する予定となっている。
リアルタイムモニターは、灰、ほこり、煙、大気汚染に含まれる粒子状物質を髪の毛の直径の30分の1まで測定する。
大気モニターからのデータは、ウェブサイト(fire.airnow.gov)で閲覧が可能となっている。また、大気質データは、「iQAir AirVisual」などのサードパーティ製モバイルアプリでも入手できる。
DOHは、大気中の特定の汚染物質を検査するため、14日(日)よりラハイナで大気サンプリングを開始した。サンプリングが完了した後、サンプルは分析のために認定された研究所に送られる。最初の結果報告は2月に予定されている。
ラハイナでは、アスベストやアンチモン、ヒ素、バリウム、ベリリウム、カドミウム、クロム、コバルト、銅、鉛、マンガン、モリブデン、ニッケル、セレン、タリウム、バナジウム、亜鉛を含む金属の空気モニタリングやサンプリング、検査が継続される。
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(日刊サン 2024.1.24)