【ハワイニュース】ハワイ州観光局、州議会で初の年次資金調達要求 訪問者数未だ回復せず
ハワイ州観光局(HTA)は、先週行われた州議会で、2022年から2023年にかけての6,000万ドル(約68億円)の年次資金調達要求を行った。HTAが資金調達請求をするのは今回が初めて。2019年、ハワイ州を訪問した人の数は1,000万人を超えたが、パンデミック開始以来大幅に落ち込み、数字は未だ回復していない。
HTAはこれまで、ホテルなどの宿泊施設で客が宿泊の際に支払う一時的な宿泊税(transient accommodations tax=TAT)の一部から資金の提供を受けていたが、今後はTATの収益を通した年次資金調達要求による資金提供に移行する見込み。
HTA最高ブランド責任者のカラニ・カアナナ氏によると、住民の訪問者に対する感情や、訪問者らの満足度や支出額を観察しながら、訪問者へのハワイ州に関する啓蒙活動を強化することを目指しているという。これについて、カアナナ氏は次のように述べた。
「住民の感情を調査した最新のフィールドでは、地域住民らはビーチ、公園、トレイル、アトラクションなどのより良い管理体制を求めている。ハロナ・ブローホール、カエナ・ポイント、ラニカイ・ピルボックス・トレイル、カイルア、ワイキキ、ノースショアなど、観光客に人気のスポットがそれにあたる。人気スポットにはオンライン予約システムを導入し、人流のよりよい管理に努めている。また、予約時には、そのスポットについての情報をより的確に提供できる」
最近では、マウイ島のワイアナパナパ、カウアイ島のノースショアのヘナ州立公園に予約システムが導入された。ヘナ州立公園では、狭い道路での渋滞回避のためのシャトルバスも導入した。
HTAの年次資金調達要求の内訳は次のとおり。
・370万ドル(資金全体の6%に充当、以下%) ― 職員への給与。
・1,360万ドル(23%) ― ハワイの文化と地域に利益をもたらし、目的地管理行動計画(DMAP)の進歩を支援するククルオラ・プロジェクトへの資金提供。
・1100万ドル(18%) ― ハワイの環境保護、強化、維持のため、DMAPをサポートするアロハアイナ・プロジェクトへの資金提供。
・1,330万ドル(22%) ― 各島でのDMAP実装、労働力の開発を行うコミュニティ・エンリッチメント・プログラムへの資金提供。
・1,440万ドル(24%)― HTAグローバル・マーケティング・チームのサポート費、会議や協議会の費用、ブランディング活動反映のための費用。
・270万ドル(5%)― スポーツに関わる費用。PGAの契約条件は再調整される予定。
・130万ドル(2%)― 管理、ガバナンス、組織運用、取締役会、監査にかかる費用。
シェアする
写真:
(日刊サン 2022.1.24)