コロナワクチン接種のネット予約 高齢者に大きな壁
ハワイ島ヒロにあるヒロ・メディカル・センターがワクチン接種についての専用電話受付を開設したとき、電話が鳴り止むことはなかった。
公衆衛生を担当する部署のディレクターであるエレナ・カバトゥ氏は「電話で押し潰されるようだった」と述べている。
高齢者にとって今回のコロナワクチン接種の予約は非常に大きな問題となっているとハワイ・ニュース・ナウは伝えている。
なぜなら、コンピューターもメールアドレスも持たない高齢者にとって、オンラインで予約することはほとんど不可能だからだ。
カバトゥ氏によると「多くの高齢者はメールアドレスも持たないし、コンピューターアクセスもない人も多い。誰かが高齢者のために自分の機器を使って予約をしてあげなければ、ワクチン接種を受けることができないのです」
最悪の場合、一人暮らしの高齢者はワクチン接種を受けることができない場合もある。
カバドゥ氏は近所を歩いて、家のドアを叩いて回ったという。
「一歩踏み込んだ対応をしなければならないと思い、ワクチン接種の予約をしましたかと尋ねて回ったんです。そうしたら実際に1人の高齢者が助けを求めていました。90歳になる女性が、予約をしてほしいと言ったのです。もし可能であれば、多くの人が近所の高齢者に声をかけてあげれば大きな助けになると思います」
「多くの高齢者がスマホやコンピューターを所有していないし、ワクチン接種の期間にアクセスすることができない状況の中にいるのです」とラナキアにある多目的シニア・センターに勤務するスージー・チュン・オークランド氏は述べている。
センターでは周辺の人々と協力をして高齢者に対し、ワクチン接種についての情報を電話によって伝える呼びかけを行っているという。
ハワイ州保健局によると、地域のヘルスセンターでは、高齢者のワクチン接種の予約について手助けをしているという。
(日刊サン 2021.1.22)
シェアする