1月11日(火曜日)海軍当局は、レッドヒルの地下燃料保存タンクの使用を停止し、タンクを空にするようにというハワイ州による緊急命令に従うものの、今後数週間に行われる予定の公聴会ではこの命令に対して法的対抗措置を講じる可能性があることを排除しなかったとホノルル・スター・アドバタイザーが伝えている。
レッドヒルの燃料貯蔵タンクは、昨年11月から起こっている海軍水道システムの汚染の原因と見られており、軍人家族を中心としてオアフ島内で93,000人以上に人々が影響を受けている。
このタンクには1億8,000万ガロンの燃料が貯蔵されており、島内に供給されている飲料水道の元となる水源の100フィート上に設置されている。
アメリカ下院軍事委員会で行われた諮問会でブレーク・コンバース少将は今回の水質汚染問題について、サミュエル・パパロ太平洋艦隊司令官が先週金曜日にハワイ州による命令に従うよう命令をしたと回答したが、下院議員委員から今後の計画について質問された際には、「今後海軍がこの命令に異議を唱えるかどうかを決定するかどうかについて、私はその回答をする立場にはありません」と返答した。
ハワイ州が発令した緊急命令は燃料タンクを空にするための期間は設けられていないが、2月2日までにハワイ州衛生局に計画書を提出するように求めている。
巨大なタンクから安全に燃料を取り除くためのシステムの修復などの詳細な内容が盛り込まれなければならない。
提出された計画がその後衛生局の承認を受けてから、必要な修復を行った後30日以内に燃料を取り除くことを求めている。
当初海軍は、ハワイ州政府にアメリカ軍燃料貯蔵タンクについて命令する法的な権限はないと反論していたが、ハワイ州側は島内の飲料水を保護監督する責任があると主張している。
また海軍は、レッドヒルのタンクに貯蔵されている燃料を移動するためにはどこかに新しい施設を建設する必要があり、その建設費用と現実的に燃料を移動させることは負担が大きすぎるとしていたが、第2次世界大戦時代の燃料タンクを補修して使用し続けていくことにも大きな費用がかかることも明らかになっている。
現時点で、影響を受けた家庭の臨時宿泊先の確保、汚染水を清浄するためのフィルターシステムの輸送とリース費用、その他必要な対策のために2億5,000万ドルが投入されている。
海軍は燃料が漏れ出した理由を人為的ミスとしており、担当していた外注業者を非難していた。
シェアする
写真: Shutterstock
(日刊サン 2022.1.12)