人身傷害事務所のスズキ法律事務所(Suzuki Law Offices)が発表した新たな調査によると、ハワイ州は、自動車によるひき逃げ事故に関して最も危険な州のひとつであることがわかったとKHON2が伝えている。
この調査は、2017年から2021年までの米国運輸省道路交通安全局(NHTSA)のデータを利用し、ひき逃げによる死亡事故の割合が最も高い州を調査したもの。ハワイ州は、5年間の自動車死亡事故1853件のうち、157件のひき逃げがあり、全米第5位となった。なお、ひき逃げの割合は8.49%となった。
意外なことに、ひき逃げが最も集中しているのはオアフ島ではない。カウアイ島とマウイ島でひき逃げ死亡事故が最も多く、それぞれ16%と15%で、州平均を大きく上回っている。
また、ハワイでひき逃げが発生する最も危険な時間帯は午後11時から午前12時の間であり、この時間帯に発生するひき逃げ率は20%に達することがわかった。
スズキ法律事務所の設立弁護士であるリチャード・スズキ氏は、「統計によると、カリフォルニア州の発生率は全米で最悪となった。全米のデータを分析すると、ひき逃げの3分の2は、暗い時間帯に歩行者と1台の車が絡んでいる。このことは、ほとんどのひき逃げ事故が、発覚とその結果を避けたいがために起きていることを示唆している」と語っている。
スズキ氏によると、車で歩行者をはねてその場から逃走した場合、歩行者の生命を危険にさらし、さらに深刻な法的問題に発展する可能性があるという。
また同氏は、「歩行者は、ドライバーに遠くから見てもらうために、視認性の高い反射材付きの衣服を着用し、特に夜間は道路を横断する前に十分注意することをお勧めする」と付け加えた。
オアフ島で2023年に起きた最も悪名高いひき逃げ事件のひとつは、10代の女子高生サラ・ヤラさんが、朝の登校途中にドライバーにひき逃げされた死亡事故だ。
現場から逃走した運転手は、その後自ら出頭したが、過去に約160件もの違反で検挙されていたことがわかっている。
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画像:stock.adobe.com / Standret
(日刊サン 2024.1.10)