【世界のこぼれ話】ペプシコ製品が高すぎるとして大手スーパーが商品を撤去 ヨーロッパ
グローバル・スーパーマーケット・チェーンの「カルフール(Carrefour)」は、「ペプシコ」社の製品が値上げしたことを理由に、フランス、ベルギー、スペイン、イタリアの店舗で同社製品の販売を中止することを発表した。今回販売が中止されるのは、清涼飲料水の「ペプシ」をはじめ、レイズ・ポテトチップス、クエーカー・オーツ、リプトン・アイスティーといった人気商品が多数含まれているとAP通信が伝えている。
カルフールは、4日(木)にフランスの各店舗からペプシコ製品を撤去し、店頭に「容認できない値上げのため、このブランドはもう販売しません」という小さな看板を追加したと発表した。
生活費の高騰に対抗するためのフランスの新しい法律により、スーパーマーケットは今月末までにサプライヤーと価格について合意に達しなければ、数百万ドルの罰金に直面することになる。この禁止令はベルギー、スペイン、イタリアにも適用されるが、30カ国以上に1万2225店舗を展開するカルフールは、これらの国々でいつ発効するかは明言していない。ローマとバルセロナでは、5日(金)時点ではまだペプシコ製品は棚に並んでいた。カルフール・イタリアの広報担当によると、イタリアの店舗では数日中に顧客向けの情報が掲示される予定だという。
ペプシコは7四半期連続で二桁の値上げを行っており、最近では7〜9月期に11%値上げした。利益は増加しているが、価格の上昇は、人々がより安価なブランドへ買い換えるため、売上高の足を引っ張っている。ペプシコはまた、利便性とポーションコントロールに対する消費者の需要に応えるため、パッケージサイズを縮小しているという。
ペプシコが今回の商品撤去のターゲットにされたのは、値上げに最も積極的な企業のひとつだったからだと言われている。次に狙われるのは別の大手ブランドであり、他のヨーロッパの小売業者もカルフールに追随する可能性がある。
なお、国連食糧農業機関は、5日(金)、2023年の食料価格指数は前年より13.7%低かったが、砂糖と米の価格は上昇したと発表した。
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