人のいないカピオラニ公園。公園の使用は禁止されているが、周囲の歩道などはランニングやペットとの散歩など、健康維持のために必要な運動は認められている
ハワイ州当局は3月31日現在、ハワイ州内での新型コロナウイルス感染者数が前日より20人増えて計224人になったと発表した。また初めての死者も確認された。亡くなったのはオアフ島在住の、持病のある男性高齢者。
・オアフ島 157人、
・マウイ島 25人、
・ハワイ島 15人、
・カウアイ郡島12人、
・州外で感染確認の州民 2人、
・確認中 13人、
・死者1人
3月28日にはホノルルの警察官1人、消防隊員1人の感染も確認されている。警察関係者によると、警官は勤務中の感染ではないとしているが、念のため関連部署の消毒など、感染予防策を講じた。また同日、カリヒ地区に勤務する消防隊員1人の感染も確認されている。警官、消防隊員は自己隔離を行っているという。なお濃厚接触者の検査結果はまだ出ていないが、症状が出ている人は今のところいないと伝えられている。
また、日本時間の30日、ハワイから帰国した北海道室蘭市在住の20代女性が感染したことが報告された。
女性は、家族と2人で11日から18日までハワイを旅行。帰国後の20日に、匂いを感じないなど嗅覚異常が出たものの、26日までは勤め先の小児科クリニックで勤務。嗅覚の異常だけで陽性反応が出ること知り、28 日に検査を受け、30日に陽性が確認された。女性は現在入院しているが、症状は軽いという。
ハワイ州は現在、4月30日まで外出禁止令が発令されており、食料品の購入など必要最低限の場合を除いて、外出を控える措置が出されている。またハワイに到着した人は居住者も旅行者も、14日間の隔離措置を取るよう命じられているため、事実上のシャットダウン状態。
飲食店内での食事は禁止され、ワイキキのメインストリートから観光客は消え、ゴーズトタウンのように寂しい。
世界中の憧れのリゾート地であった愛するハワイを一日も早く取り戻すためにも、一人ひとりが不要不急な外出を控えて感染を防ぎたい。
(文・写真 奥山夏実)
(日刊サン 2020.4.2)