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ハワイが誇るファインダイニング『ベルニーニ』 テイクアウト&デリバリーの、優しき進化!!

ハワイが誇るファインダイニング『ベルニーニ』

テイクアウト&デリバリーの、優しき進化!!

 ハワイが誇るファインダイニング『ベルニーニ』。ローカルの食通も、日本からくる著名人たちも、「ハワイでイタリアンを食べるなら、ベルニーニに行くべし」と言わしめてきた名店だ。 

 現在のオーナーシェフは小林俊博氏。 

 日本を代表するグランシェフのひとり、依田輝明氏に師事し、10年以上フレンチの腕を磨き、イタリアンの経験もある小林さんは、2017年ハワイに移住したのち、ベルニーニ・ホノルルのヘッドシェフに就任。そして今年2月よりオーナーシェフとして新生ベルニーニ・ホノルルを始動し、ハワイ特有の風土や食材を最大限に活かし、イタリアン・フレンチの垣根を超えた独自の料理を展開しはじめた。 

 エレガントなフレンチスタイルの“牛ヒレ肉とフォアグラのロッシーニ・ステーキ”を、スペシャリテの一番人気にしてお客を喜ばせていた矢先の、新型コロナによる店内飲食の禁止という事態である。 

 

マンマの味を冷凍テイクアウト、 子どもでも温めるだけ、大ヒット! 

 6月、1回目のロックダウンの最中、小林さんは意外なテイクアウト商品を打ち出した。それは冷凍食品だった! 「その都度お弁当を買いに外出するのは気の毒だなあと思って、冷凍保存できる煮込みハンバーグとパスタソースを作りました。フォアグラやテリーヌなど、あえて手の込んだ料理ではなく、お子さんでも年配の方でも普通に美味しく召し上がっていただけるものをと。ただし香味野菜をたっぷり使うなど、料理の質は落とさずに冷凍にしたんです」 

 しかもどれも12〜15ドルのお手頃価格で!

 ハイエンドなファインダイニングがマンマの味を売るとは、店の格式に傷をつけるのではないか? なぞと心配するファンもいたが、これがヒット。 

「親がいなくても子どもが自分で温めて食べてくれる」、「サラダやパスタは家で用意できるので、メインだけ買えてお手頃」、「メニューとしては普通でも、味はさすがプロの美味しさ!」と、冷凍庫に常備するお客が増えていった。 

 そして1回目のロックダウンが解除された日から、夜のみの営業だった『ベルニーニ』がランチをスタートさせた。 

「夜の外出はまだ控えたいけれど、昼なら家族で出かけたい。久しぶりに会いたい友人もランチなら気楽に誘える」と、これも好評。自家製のフォカッチャと前菜、パスタかメイン、デザートの充実のコースでゆったりとした時間が過ごせる。白いクロスのテーブルには花と消毒液。もちろん3密を避け、行政のガイドライン以上に徹底して安全と健康を守る対策を施した。 

 なのにまたもや、2度目のロックダウンである。 

 

11am〜8pmまで通し営業、 メニューは常時30以上、まるでダイイン! 

 小林さんはさらに柔軟にきめ細やかに、テイクアウトを飛躍的にバージョンアップさせた。 

 一番驚いたのは、午前11時から夜の8時まで通しで営業し、テイクアウト&デリバリーを開始したこと。そして、ランチメニューとディナーメニューの垣根を取っ払い、昼に通常のディナーメニューを注文してもいいし、夜に手頃な冷凍食品を頼んでも良いという、フレキシブルな対応にも踏み切った。 

 効率度外し! 前菜、サラダ、スープ、ピザ、パスタ、魚料理、肉料理、デザート、ワイン……ざっと数えて30品以上のメニューを、すぐさま作れる体制で臨んでいるのだ。まるでお店で食べるダイインみたいなラインナップ! 

「お客さんが何を望んでいるのかを考えると、できるだけ臨機応変に食べたいものをカスタマイズすることでした。そして僕らは、テイクアウトで召し上がっていただくためのパスタの茹で加減、少し冷めても美味しい味付けなど、プロとしてパッションを持って料理をしています」 

 小林さんはコロナ渦の中、オーナーとしての責任と、ウィズコロナにあって飲食のこれからの形態を読む力と、そして若さの気鋭と情熱で、誰も経験したことのない未知の挑戦をしている。 

「逆風だとは思いません。ニューノーマルで生活自体が変わるのだから、レストランも変化を恐れずに前向きでありたい。幸い食材にも恵まれているので、店内での飲食が可能になっても、ベルニーニらしいテイクアウトをさらに開発して展開していくつもりです」 

 たとえば、“ビーフセットToGo”と名付けられたメニューだ。最高級のフィレミリオンのステーキや、イチボやハラミなど稀少部位をミックスしたカットステーキ、ビーフストロガノフに使われているのは、アメリカで”和州牛/Washugyu“と商品登録されているハイブリットビーフだ。現在ハワイでは、スーパーなどでは入手することができない。 

日本の霜降り×アンガス赤身=和州牛 ベルニーニのステーキで堪能して! 

「日本の純血タジマ牛とアメリカのアンガスビーフを掛け合わせた、霜降りのとろけるうまさと、アンガスのヘルシーな赤身の双方の良さをあわせ持つ、今までにないバランスのとれた牛肉です。化学飼料を使わず、牧草や穀物だけで育てた健康的な牛で、ホルモン剤などを一切使わずに通常より約半年長く飼育した、手塩にかけた良質な肉です」 

 厚切りの肉に塩胡椒して、プロならではの火加減でシンプルに焼き上げる。そのまま肉のうまさを堪能し、味変で特製のオニオンソースをつけて楽しむもよし。ご飯と一緒盛りにはせず、容器は別々。肉汁がご飯につくの、イヤな人も少なくないですよね〜と、小林さんの心配り。 

 添えられたオニオンスープは生クリームで仕上げた、開店当時から長く人気の一品だが、お好みでデザートにチェンジすることもできるという。 

「ご飯も、自家製のフォカッチャに変えることができます」 

 と、どこまでも気遣う。 

「ビーフストロガノフは、和州牛の細切れやスジと香味野菜でフォンドボーを作り、それを煮詰めて小麦粉を使わずにとろみを出しています」 

 中の和州牛は柔らかく煮込まれ、マッシュルームもいい味わい。ソースは旨味もコクもあるのだが、あと口は軽やか。おかわりしたくなっちゃいますね〜! 

「先日のお客さまは、お子さんの誕生日に、ご飯をオムライスにしてビーフストロガノフをかけてバースデーバージョンにして、みなさんとても喜ばれたと話してくださいました。ベルニーニがご家族の仲間入りをさせてもらったみたいで、とても光栄でした」 

 ホームぺージには、コースメニューやアラカルト、デザートやワイン、冷凍食品などのメニューも詳しく掲載されています。注文もデリバリーも、電話でもウェブでもOK、オススメのワインに合う前菜の盛り合わせ! なんてカスタマイズのオーダーにも対応してくれるかもしれないので、日本語で気軽にお問い合わせください!

(取材・文 奥山夏実)


 

店内でのお食事、再開しました!

※日本語でメニュー、注文、デリバリーできます

【電話】(808) 591−8400

【営業時間】11:00 a.m. – 3:00 p.m. / 5:30 p.m. – 9:30 p.m. (LO)  (時間は変更になることがあります)、月曜定休

【住所】1218 Wimanu St.(店の前が駐車場)

【ウェブサイト】berninihonolulu.com

注: 9月23日現在の内容です。 

  店内営業再開で、営業時間やテイクアウトメニューが変更になることをご了承ください。

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