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【アラ古希からのユルユラAlohaマインド】気休め・骨休め・箸休め
最近、五木寛之の『医者にたよらず頼らず生きるために私が実践している100の習慣』。という本を買いました。面白い小話が沢山あり笑ってしまうと共に、実践し心がけたい話がいくつもあって、もうすぐ73歳になる私には買ってよかった一冊でした。
私は、数ヶ月前から耳が聞こえづらくなる不調に少し悩んでいました。五木寛之の本の中に、何かアイディアはないモノかと探しましたら、“エンジョイする為に目や耳を刺激する”というタイトルを見つけました。彼の説は「耳が不自由になる事を避けるために、鼓膜の運動もしています。掌(手のひら)で耳を覆い、空気を止めて軽く押し、そして手を離す。鼓膜の弾力性が残せるのではないかと、遊びでやっています」という箇所を見つけて、私も早速一日に一度のチャレンジを始めました。耳休めが気休めでも今の私には朗報に思えます。
“変化していくからこそ『選ぶ力』が必要”というタイトルも、大切なことと思えました。意識的にせよ、何かを選ぶということは、高齢者にとって大切なこと。単に物を捨てて選び抜くというよりも、違うものを横に避けるようにして丁寧にはずしていくという考え方です。そして自分にあうものを選ぶとき、人間は絶えず変化し、変わっていくものだということを念頭に置けばよいのです、との説。
この箇所を読み、私はふと姉を思い出したのでした。姉は長い間、車椅子生活でした。帰らぬ人になる前、私に姉の家人のいないところで言いました。「自分が意識不明の危ういときが来たら、医師に、一切の延命治療を希望していないと、伝えてね」と。姉は、家人は延命治療を望むかもしれないとかすかに思っていたのでしょう。私は、その時が来た時に、意を決して姉の思いそのままを医師に伝えました。
タイトルの中に心がけたい三つの休めの“気休め・骨休め・箸休め”を見つけました。昔、親戚のおばあちゃんが遊びに来るたびに、ご飯を食べてはゴロン・おやつを食べてはゴロンの姿に、年を取ると、よくぞあんなに短時間でもスヤスヤと何回でも昼寝が出来るものだと感心していました。
今、私は、43歳になる息子との二人暮らし、昼間は息子も仕事へ出かけて家にはいなくて、どなた様にも気兼ねなく疲れるとベッドに寝転がり昼寝をしています。これぞ、最高の骨休み。骨休みをしている間は、箸休みも出来て、年相応の幸せに辿り着けたようで、山あり谷ありの人生を精一杯に越えてきたお蔭様だと自分をひそかに褒めたくなります。
これからの人生へ アラ古希からのユルユラAlohaマインド No.117
蒼井 絹子
北海道生まれ。学習院女子短期大学英文科卒業。
1984年「ベルーシの涙は、スニーカーブルース」が、NHK北海道ラジオ創作ドラマで採用
1987~89年 3人の小学生の子供達を連れて渡米。シアトルのグリッフィンカレッジに 留学・卒業。シアトル日本語放送局にて番組を担当
1994年 北海道にて、陶芸工房【G-club】を開設
1997~2001年 北の生活産業デザインコンペにて入選・入賞
2002年 財団法人中小企業総合研究機構会長賞を「マグネット・アート」で受賞
2003年 東京に工房・オフィスを開設
2011年 日本旅行作家協会入会。東京都TASKものづくりコンテストにて奨励賞を受賞
2012年 東京都美術館「東京展」にて「マグネットアート」入選
2014年7月7日より、ハワイマッサージアカデミーへM-1(技術取得ビザ)にて留学
2015年1月17日 同校卒業
2020年12月 著書「人生の“サバティカル”留学」を上梓