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コラム とどけMahalo! アメリカ本土便り

ウイスコンシンで独り言 80歳で現役

 先日YouTubeを見ていたら、「80歳で現役バリバリ」っていう日本のテレビ番組がありました。私自身定年で仕事をしていませんが、最近は私の住むウイスコンシンの町でも人手不足なので、「働いてみようか?」などと考えたりしていますので、この番組を興味深く見ました。

60歳って年寄りか?

もちろん若い人から見ると60歳は年寄りで、「何歳まで働きたい?」って聞くと、60歳までは働きたくないっていう人が多いようです。ところがいざ60歳になった人、60歳を過ぎてしまった人に同じ質問をすると、「働きたい」「働かなきゃいけない」などという答えが返ってきていました。その番組の町の声では「年金だけでは生活できない」ということでした。総務省2020年の国税調査から算定したところ、70歳での就業率は男性が45.7%、女性が29.4%になったとあります。男性は70歳でもほぼ半数が働き、女性でも3分の1ほどの人が働いているようです。

何で働くのか?

 それは「年金が十分でない」と言う理由で、生活費を稼ぐために働かなくてはならない人達です。それと60歳やそれ以上の人でもまだまだ元気で「働ける」ということだと思います。この番組では何と90歳を超えて働いている男性を紹介していました。「家にいても退屈だから」という理由でした。それに刺激されたのか、そのシャッターを設計製作する会社には多くの高齢の方がコンピュータの前で設計などに励んでおられました。それでそのご高齢の男性は95歳まで働かれ、退職した二日後に亡くなられたとか。何とも一生を仕事に捧げられた人生でした。この会社で働かれるシニアの方々は「しなくてはいけない」のではなく、仕事が楽しいからしている感じがしました。

ラーメン屋のおかみさん

 この番組ではラーメン屋さんの女性も紹介していました。ご主人が75才で亡くなられ、11年前に店を閉店しようとしたところ、お客さんから続けてと依頼されたとのこと。現在は81歳であと10年はしようかと笑っておられました。そして余暇は社交ダンスをされて、軽快な足運びでダンスをされて楽しそうです。それから同番組ではリサイクルセンターで働く71歳の女性が仕事をしていたら、知らない間に体の調子がよくなって、お医者さんにびっくりされるのではって笑っておられました。

健康のコツ

 この番組から健康のコツは人と接し、誰かの役に立つことをし、それを楽しんでいることって思いました。私はもう働いてはいませんが、週に一日だけ非営利団体のお店でボランティアをしています。店では人と話したり、倉庫からお店に物を出し入れして適度に体を使いますし、その日の夜は適度に疲れて普段よりよく寝られます。そんなわけで、「何かしている」ことの大切さを思います。老後はのんびりではなく、忙しくしていたいです。

とどけMahalo! アメリカ本土便り No.143

大井貞二(おおいさだじ)

1988年にハワイに移住。地元の私立校で日本語を教える。その後、ハワイ大学大学院を経て、ハワイパシフック大学(HPU)にて世界中からやってくる学生に日本語を教え、最近退職。現在アメリカ本土に居住。

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