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コラム とどけMahalo! アメリカ本土便り

ウイスコンシンで独り言 床屋さがし

 ウイスコンシンに移ってから、新しい床屋さん探しがありました。私の場合はいろいろ試しましたが、ただ髪を短くしてもらえばいいので細かいことはいいません。散髪の後、妻がいろいろ出来ばえを評価しますが、私にとって散髪そのものより、散髪中の適当な会話の方が大切です。あまりしゃべりすぎるのも困りますが、全然話さない人も居心地が悪いです。

やっと見つけた理容師

それでいろいろ試した結果、家からの距離、料金、技術、人柄などで自分に合った人を見つけました。その店は予約が要らず、たまたま行って客が多ければ待つだけです。普通は先客がいてもそれほど待たされることはありませんでした。この男性とは適当な世間話もでき、2年かかってやっと見つけたと嬉しく思っていました。

 ところが今回のコロナ感染でこの理容師さんは日ごろの話しぶりからマスクをする人でないことはわかっていたし、その床屋さんのそばでは多くコロナ感染が発生していたので、自然に足が遠のきました。

ウォールマート内にある美容室

妻がウォールマート内にある美容院に行っていて、私もこの店に行くことにしました。二人で出かけて、片方が髪をしてもらっている間、お店で買い物できて便利です。この美容師さんは丁寧なやり方で気に入りました。

 しかしある日急にこの美容師さんがいなくなってしまいました。噂では他のお店に移ったとのことですが、どこかははっきりしません。それでまたまた床屋探しとなりましたが、妻が違う美容院で新たに気に入った人を見つけ、私もその店に行くようになりました。

 この女性美容師さんはお客のいろんな特長をノートに書き留めていて、行くと「先回と同じでいいですか?」と尋ね、話し方もゆっくりしていて、散髪も洗髪も丁寧な手さばきで大変気に入っていましたが、この美容師さんもまた突然いなくなり、店舗自体が閉鎖となってしまいました。どうやらこのお店の親会社の所有者が代わり、末端の美容師さんへもいろいろ影響があり店を離れた人もいたようです。

 このコロナ感染がなければ、以前の理容師さんのところに通い続けたのでしょうが、マスクをしない人の所へは行けませんね。この床屋さん探しの間には私の長い人生でも「最低、最悪」の理容師に出会いました。

 その女性は美容(理容)学校が済んだばかりなのか、客あしらいが不慣れで、不機嫌そうにしていました。髪を切る際に無理に引っ張るので痛くてしょうがありません。顔を見れば顔をしかめているのでわかりそうなものですが、一向に気にしていないようでした。以前の私なら黙って席を立っていたに違いないのですが、この自分の孫のような女性。いやいや仕事をしていることにお気の毒って感じて(なんと!)多めのチップをあげてきました。それに対して別に感謝している様子もなかったです。いろいろ経験しましたが、床屋探しはまだしばらく続きそうです。

とどけMahalo! アメリカ本土便り No.145

大井貞二(おおいさだじ)

1988年にハワイに移住。地元の私立校で日本語を教える。その後、ハワイ大学大学院を経て、ハワイパシフック大学(HPU)にて世界中からやってくる学生に日本語を教え、最近退職。現在アメリカ本土に居住。

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