日刊サンWEB|ニュース・求人・不動産・美容・健康・教育まで、ハワイで役立つ最新情報がいつでも読めます

ハワイに住む人の情報源といえば日刊サン。ハワイで暮らす方に役立つ情報が満載の情報サイト。ニュース、求人・仕事探し、住まい、子どもの教育、毎日の行事・イベント、美容・健康、車、終活のことまで幅広く網羅しています。

デジタル版・新聞

コラム 旅は呼んでいる 加西来夏

キューバ ~ハバナ~

旅は呼んでいる

 ご機嫌なラテン音楽と共に、スクリーンにはコロニアル様式の建物とその合間を走るたくさんのカラフルなクラシックカーが映し出されるーキューバだ!映画“Fast&Furious8”の舞台が、行って来たばかりで見覚えのあるハバナの街だったので大興奮したのを覚えている。 

 車について詳しい方ではないが、シボレーやキャデラックはすぐに見つけられた。素人ですらその造形が美しいと思えるのだから、マニアにとっては垂涎ものだろう。日本ではまず乗る機会がないので記念に、とサンダーバードコンバーチブルのタクシーに乗った。シートは硬くあまり乗り心地の良いものではなかったが、運転手はゆっくりと走り街並みを楽しませてくれた。 

 

クラシックカー

 キューバといえばすぐに連想されるであろう、二人の人物がいる。一人は、文豪アーネスト・ヘミングウェイ。生涯お酒を愛した彼が通っていた“ラ・フロリディータ”というバーが観光名所になっており、ここキューバの港町が舞台の“老人と海”をあらためて読んでから行った。パパ・ヘミングウェイという、その名を冠したダイキリを飲んだところ、アルコール度数が高くかなり苦め!それもそのはず、彼は普通のレシピでは物足らず、砂糖抜きでラムをダブルで注文していたそう。店内は昼間から大賑わいで、各国からの観光客が生演奏のリズムに合わせ陽気に踊っていた。 

ラ・フロリディータ

 そして、カストロ前議長と共にキューバ革命の指導者であったエルネスト・ゲバラ。土産屋には、凛々しい顔でベレー帽を被り、髭を生やしたゲバラのグッズが何種類も売られており、街のそこかしこの壁にアーティスティックな彼の似顔絵が描かれていた。自由を求めて戦ったゲバラはこの国の人々にとって英雄であり、今もなお愛されているのだなと感じる光景だった。 

 先述の映画は禁輸措置が行われて以来、初めてキューバで撮影が行われた記念すべき作品だったそう。アメリカと国交が回復してから五年、街を走るクラシックカーやレトロな街並みはこのままでいてくれればと願う。

壁に描かれたゲバラ

●加西 来夏 (かさい らいか)

訪問39ヵ国、好きな言葉は「世界は驚きと奇跡に満ちている」/ラム酒で有名なハバナクラブ博物館や革命博物館など見所はあるのですが、旧市街をのんびり散策しているだけでも楽しく、陽気で開放的な空気が流れています


(日刊サン 2020.9.4)

返信する

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

Social media & sharing icons powered by UltimatelySocial
Twitter
Visit Us
Instagram