コーヒー好きの人の多くは、コーヒー粉を選んで種々の方法で液体として抽出して飲みますが、中には自分で豆を選び、焙煎し、粉に引いたりするのを好む人もいます。香りや味わいに、それぞれの好みの違いがあるようです。しかし、全てを絞り出すことはできず、抽出後もコーヒー粉にはまだ成分や香りが残っています。大抵は勿体なくも捨ててしまいますよね。ここで、豆の味や香りを余すことなく味わい尽くすことが出来ないかと考えたのが、UCCコーヒーなのです。
コーヒーの抽出液ではなく、焙煎した豆を粉砕したものを植物油脂などで固めて、お菓子のような食べ物に仕上げたのです。形はコイン状で、一枚の直径は4.4センチ、重さは7.5グラム、チョコレートのような見かけになったいます。コーヒー豆の配合量によって、40%のものがクレイジーブラック、15%のものがメローブラウン。これら2種が3枚ずつ入ったパックで、価格が2700円で販売されています。商品名は、食べた後の余韻を楽しむということで、「ヨインド(Yoined)」となっています。
香りを閉じ込める製造法と特徴は、いろいろと工夫した結果、図(上記)のようになっています。
珈琲好きには、どんな形でも良いのかも知れませんが、香りや味わいはどうなっているのか? 食べるのと飲むのではどう違うのか? 気になるところですが、開発者に言わせると、コーヒー豆の成分を全て味わえること、粒子が細かいので口溶けが滑らかで、香りも新鮮さを閉じ込められているので、苦味や酸味そしてフレッシュな香りが、クレイジーブラックではブラックコーヒーのように味わえ、メローブラウンではカフェオレのようなコーヒーとミルクの調和が口と鼻で感じることができるそうです。
コーヒー豆の食物繊維を全て取り入れること、そして、味、香り、華やかさなどのコーヒー豆の種類によってそれぞれの特徴がわかりやすく感じられるようです。液体コーヒーとの1番の違いは、粘り気があって、口に止まるということでしょう。
食べるコーヒーは、お酒との相性も良いようです。ブランデーやウイスキーなどのスモーキーなお酒と、焙煎した香りがよく合うそうです。
数量限定で予約販売で、すでに、大きな反響を呼び、11月時点では入手が難しそうです。
No.353
となりのおじさん
在米35年。生活に密着した科学技術の最新応用に興味を持つ。コラムへのコメントは、 [email protected]まで
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