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【ちょっと役立つ 日本の新製品】安全で便利、折りたたみビニール傘
最近の大雨では効果は不明ですが、ビニール傘では不可能と言われていた「折りたたみビニール傘」がついに出現しました。ホワイトローズ社の「アメマチビニール傘」です。従来の布傘では前方や周りが見えなくて、混み合った通勤路や自転車などの多い場所では、うっかり見落としたりして、危険な場合があります。しかし、透明なビニール傘であれば前方もよく見えるし、相手側からも認識されやすい効果があります。
折りたたみ傘は突然の天候不順にも備えられます。車社会のアメリカではどの程度効果があるかはわかりませんが、雨の日の車への乗り降りの際には、かなり便利かと考えられます。
この製品は、皮付きの天然の桜の木が手元と石突部分に使われています。水に強いので、よくステッキの素材として用いられるものです。また、持ち運んだり使わない場合に仕舞っておく傘袋は、傘が長く伸ばされている時も、折り畳んだ時でも、簡単に切り替えて使える2WAY方式になっています。素材は、完全防水です。
更に、「風は通すけど、雨は通さない」という特徴があります。これは傘の生地に対し、丸く円状に8箇所、風通しのための穴が開いており、風に煽られた時に、傘の内側から空気を逃す働きをします。穴には「逆支弁構造の仕組み」が取り付けられており、外からの雨は通りません。つまり、従来のビニール傘のように、風に煽られておちょこ状に裏返しになり、壊れてしまうことを防ぐのです。傘の生地は通常の塩化ビニールではなく、オレフィン多層フィルムで、透明さが増しています。
いずれにしてもこの傘は、長持ちさせて使う「従来の布製折りたたみ傘」を凌駕するのではないかと言われています。ただ、1本15,400円とやや高額で、大事に使用する理由となるかもしれません。主な特徴としては、
- 傘生地はべたつきにくく、寒くてもバリバリになりにくい。
- 軽くて丈夫なグラスファイバー製なので壊れにくく、強風時にも安定しバランスを保つ。
- たたみやすいエンボスライン(折りたたみ線を残す技術)できれいにたためる。
- 透明度が高く前がよく見える。
- 傘がおちょこ(ひっくりかえる)になりにくい。
- 長く使用することを前提に、修理体制が整っている。
などです。
ホワイトローズ社は傘販売の最大手で、江戸時代からの「和傘」の老舗です。ビニール傘は突然の雨に備え、駅での販売などが多いのですが、選挙の時には運動員がまとめ買いをするのだそうです。傘のサイズは、直径96センチ。たたんだ時は長さ37センチ。重さは275グラムだそうです。傘のふちと収納袋の色は、黒、赤、ネイビーがあります。
No.320
となりのおじさん
在米35年。生活に密着した科学技術の最新応用に興味を持つ。コラムへのコメントは、 [email protected]まで
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