Living in the moment
今年もサンクスギビングを無事迎えることができた。2020年という年は、いままで私たちのだれもが味わったことがないような、世界的に特別な年。ここニューヨークでも3月からしばらくの間自宅待機がつづき、すっかりじぶんのなかの記憶が春から止まってしまっているような不思議な感覚。
アート創作をしながら、流れてきたラジオのDJが先週、ブラックフライデーについてはなしをしているのを聴き頭が混乱した。まさに、時間が飛んだような感覚。え??? もうそんな時期なの?
そう。時間は止まるはずがない。何が起きようとも世の中は淡々と動いているし、わたしたち人間も自然も変化し続けている。ハッとさせられる瞬間だった。
きのうはもう過去。1秒前もすでにもう存在しない。明日も未来。明日のことなどだれにもわからないし、1秒先もまだ存在していない。いま、確かにあるのは今だけ。いま、この瞬間だけ。
アメリカ本土は凄まじい勢いでまたコロナ感染者が急増している。それに関してニューヨークでも学校やレストラン、バーなど人の集まりに関する規制が、またはじまっている。あのときの悲惨な状況はもう繰り返したくない。思い出したくない! わたしのまわりの友人たちも恐怖や不安に怯える人たちが大勢いる。
しかし、1秒先が存在しないこの世界において、これからまだ起きていない先のことを、あれこれと心配し、不安に思うことは、まだ読んでいない本の次のページを「もしかしたらこんなことが書かれてるかも」なんて、勝手に想像するようなもので、まだ開いていないページのことなどだれにもわからない。
私自身、アーティストとして創作の日々を送っている中、作品づくりはまさに「瞬間との向き合い」の連続。瞬間、瞬間に集中していないと、気持ちが一瞬でも過去へいったり未来へ飛んだりする。すると、いままで積み上げてきたことが一瞬にして崩れてしまうこともある。
目の前に確かに在る一瞬、一瞬と対話していきながらひとつの作品がうまれていく。人生も、それとおなじだと思う。
過去はもう存在しない。失敗や後悔にとらわれずにいまを生きる。未来は今の時点では、まだ存在しない。心配や恐れにとらわれずいま、この瞬間をたのしむ。
わたしたちにあるのは、確かな「いま」この瞬間と、「愛」だけなのだ。
私の旅ストーリー
大森 千寿
NY在住。香川県高松市生まれ。アーティスト・作家・アートセラピスト・米国NLP協会認定マスタープラクティショナー・現代レイキマスター。NY・ハワイ・日本の3箇所にアートスタジオを構え活動。著書に、amazon電子書籍「ハワイに不動産を購入して人生10倍楽しむ方法」「ハワイで聞いた! 32通りの生き方(第一弾)」「人生の冒険」がある。NYで新しい扉を開く2日間プログラムやニューヨーカーと行く穴場ツアー、アート最前線ガイドなど開催中。 www.chizuomori.com ameblo.jp/adamwestonart
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