新しいじぶん
ニューヨークにも春がやってきた。街路樹の花たちは、ここぞとばかりにつぼみから大きな花を咲かせ、いま、マンハッタンの街角にはいたるところで満開のお花が、春が来たよころびを表現するかのように咲き乱れている。
いま、世の中が大変なときを迎えている。わたしの暮らすここニューヨークでも新型コロナウイルスの影響が大きくでていて、ふだんどおりの生活からはかけ離れたじかんを過ごしている。
レストランやバーも閉まり、ブロードウェイのショーも閉鎖、美術館もギャラリーもつぎつぎと閉鎖となり人々から娯楽がきえてしまった。極力外出をしないようにということもあり、人々は無期限の自宅待機となった。
この、突然の事態にさまざまな反応をみせるひとびと。仕事もうばわれ、いつ回復するか分からない状況のなかでも希望を失わず光をみるひと。悲観して闇ばかりに焦点が当たってしまうひと。
どちらがいいとかよくないということではなくて、どちらもじぶんで選べるのだということだ。状況にコントロールされるのではなく、自らコントロールしていくことも人間に備わっているちからのひとつ。
そんななか、私も作品を創るスタジオが無期限の閉鎖となり、普段、当たり前のように目の前にあった生活が一瞬にして消えていってしまった。
自宅からほとんどでることもできないいまの状況で、いままでの仕事も消え、あるのは目の前の一瞬一瞬のみ。さぁ、これからどのような時間を紡いでいこうか。
そこで、いまわたしがやっていることがある。それは、「シフト」
生き方も働き方も含め、人生においていままでどおりの考え方や思いを手放して、いまこそ、新しい道を歩んでいく…。そんな時代に突入したのだとつよく感じている。
新しい働き方、新しい考え方。新しい人脈。新しい世界。そして、新しいじぶん。
世の中が強制的にストップがかかり、あり得ない状況のいまだからこそ見えてくることがあると思う。そこに見える一筋の光のなかに、まだ、いままで出会ったこともなかったような新しいじぶんを発見できる可能性がたくさんちりばめられているように思う。
そんな、大きな大きなチャンスのときを、私たち人間は迎えているのかもしれない。
私の旅ストーリー No.189
大森 千寿
NY在住。香川県高松市生まれ。アーティスト・作家・アートセラピスト・米国NLP協会認定マスタープラクティショナー・現代レイキマスター。NY・ハワイ・日本の3箇所にアートスタジオを構え活動。著書に、amazon電子書籍「ハワイに不動産を購入して人生10倍楽しむ方法」「ハワイで聞いた! 32通りの生き方(第一弾)」「人生の冒険」がある。NYで新しい扉を開く2日間プログラムやニューヨーカーと行く穴場ツアー、アート最前線ガイドなど開催中。 www.chizuomori.com ameblo.jp/adamwestonart