愛しのスイートピー
つい数日前まで氷点下だったのに、今日は一気に19度を記録したニューヨーク。春の気配は感じていたけれど準備がまだできてない~って急に慌てちゃった。あ、でも週末はまた氷点下の予報。5月くらいまではいつもこんな調子を繰り返しながら、やっと春を迎えることができる。その分、よろこびも膨らむ。
先週のこと。心躍る出来事があった。わたしの創作スタジオは、マンハッタンで古くから残る花問屋の中にある。いつも両脇に並べられたグリーンの街道をとおり、生きた植物からのエネルギーをたくさん受けとりながら創作へと向かうのが日課だ。最近は、春をまえに色とりどりのお花が並べられていて、歩くだけで元気になる。
所狭しとお花や植木が道端にまで並んでいるのだが、そんな一角に日本語で書かれた箱を発見! 思わず駆け寄ってみた。すると、「JA全農おかやま」そして「JA全農おおいた」の2つの種類の箱が山になって積まれていた。そして箱には、「スイートピー」の文字。わお! はるばる日本からスイートピーがやってきたんだ。
日本からお花がニューヨークまできていたのはフローリストたちから聞いて知っていたけど、実際にマンハッタンの街角でJAの箱を見かけるとなんだか感動だ。食材やらさまざまなものが日本から輸入されてはいってきているが、生花っていままであまり考えたことがなかったから新鮮だった。
日本で育ち、カットされたお花がニューヨークまで届き、ニューヨーカーたちをたのしませてくれているという事実。日本での生産者さんや関係者、運送屋さんや梱包された方やもう、たっくさんの方々の手によって1本のスイートピーが手に入るんだということ。目にすることができるんだということ。そんなことを想像したら愛おしくなって、日本から来たJAの箱をなでていた(笑)。
スイートピーだけじゃなく、こうやってすべてのものには背景があって多くの方の思いがつまってるんだなあ。
ニューヨーカーのフローリストによると、スイートピーは日本産がピカイチで香りも最高。とっても人気があり高級品なのだとか。日本の道具もダントツで洗練されていて、フローリストたちには欠かせないんだと教えてくれた。
2020年からのパンデミックから1年。1年まえのちょうどこの時期からNYはロックダウンに入った。あれから1年。みんな踏ん張ってがんばってる。
そして、今年もまた春はもうすぐそこまできている。大変ななかでも、こうやってスイートピーが海をわたりNYまできているということに、私は心を深く励まされた。
人間は、ひとりでは生きていけない。私たちはチーム地球。今日もありがとう!
私の旅ストーリー
大森 千寿
NY在住。香川県高松市生まれ。アーティスト・作家・アートセラピスト・米国NLP協会認定マスタープラクティショナー・現代レイキマスター。NY・ハワイ・日本の3箇所にアートスタジオを構え活動。著書に、amazon電子書籍「ハワイに不動産を購入して人生10倍楽しむ方法」「ハワイで聞いた! 32通りの生き方(第一弾)」「人生の冒険」がある。NYで新しい扉を開く2日間プログラムやニューヨーカーと行く穴場ツアー、アート最前線ガイドなど開催中。 www.chizuomori.com ameblo.jp/adamwestonart
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