ニューヨーク・ニューヨーク
2021年が幕明けしてはや1ヶ月。今年の最初のコラムを書こうとして、時のたつスピード感に今さらながら驚かされた。
日本に帰国しようとした矢先、コロナの非常事態宣言がでて、そのままニューヨークから出ずに2年が過ぎた。いままで当たり前のように3ヶ月ごとに日本とNYを行き来していた生活がまるですべて幻想だったかのようだ。
自由に旅ができないなかで、ニューヨークも人口が大幅に減少。郊外へと引越す人、地元へと戻っていく人、他の州へと移り住む人など、マンハッタンは常に引っ越しのトラックが大忙しに動き回っている。
私自身、今月、5回目の引越しをした。4年間で5回目のお引越し。引越しと言っても新しいアートスタジオへの移動。マンハッタンにある創作スタジオの一室から、おなじビルの別のスタジオへと移っただけなのでトラックも業者も必要のないいままでで一番簡単な引越しだった。
なぜいま、引越したのかというと、コロナでいままで創作していた陶芸スタジオが無期限閉鎖となり、その間、本格的に描き始めた絵画作品のご注文がふえ、ありがたいことに広いスタジオへと移ることとなったのだ。
去年は思いがけず、世界中が大変な状況へと一気に転じたが、そんな状況のなかでも、見ようと思ば光が存在しているのだということを学ぶことができたこと。それは、これからの人生においても大きな宝となることだろう。
新しいスタジオの天井は約4.5メートルほどあり、巨大な窓から道を挟んだ向かいにあるホテルの部屋のまどがたくさんみえる。驚くことに、連日ホテルは満室のようで、夕方近くになると部屋の灯りがひとつ、ひとつと輝きはじめる。
この時期にニューヨークへ旅行に来る人がこれほどまでいるのだということは、正直信じられなかったけど、人にはひとの都合もあるだろう。バケーションなのか、どうしてもはずせない用事なのか。それもひとそれぞれだろう。
あれほど活気に湧いていた街が静かになってはや10ヶ月。ホテルに灯った部屋のあかりをみて、エネルギーに湧いていたマンハッタンを静かに思い出してみた。
いつかまた、世界中からの人々が押し寄せ、どのレストランも満席。陽気な人々のおしゃべりする声が高らかとひびく陽気な日々が、またやってくるのだろうか。
さっき、「光はいつも存在している」、っていったのは私自身じゃないか(笑)。
起きていることはすべていい方へと向かっている。それだけは、直感的に感覚的につねに感じていること。大好きなこの街で、今日もまた生かされている有り難さ。
ありがとう・ありがとう。
私の旅ストーリー
大森 千寿
NY在住。香川県高松市生まれ。アーティスト・作家・アートセラピスト・米国NLP協会認定マスタープラクティショナー・現代レイキマスター。NY・ハワイ・日本の3箇所にアートスタジオを構え活動。著書に、amazon電子書籍「ハワイに不動産を購入して人生10倍楽しむ方法」「ハワイで聞いた! 32通りの生き方(第一弾)」「人生の冒険」がある。NYで新しい扉を開く2日間プログラムやニューヨーカーと行く穴場ツアー、アート最前線ガイドなど開催中。 www.chizuomori.com ameblo.jp/adamwestonart
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