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デジタル版・新聞

My Destination

【My Destination】第3章 「再挑戦」2009年11月のハワイ

(前回まで)「世界をまたにかけて働く」ことを幼少からの夢としていた私は、意と反して損害保険会社に入社。順風満帆な生活を送っていたが、会社が急きょ経営破たん。その後の人生を切り開くために渡米しMBAを取得。その後メガバンク勤務を経て、新たなキャリア形成のため、渋谷にあるベンチャー企業の門を叩く。その中で一旦子会社の副社長を経験、200941日付でベンチャー企業に復籍した。

 今回のコラムでは200911月に行ったハワイ旅行を中心に話を展開させようと思う。わざわざなんで一回のハワイ旅行を?と思われるかもしれないが、それだけその後の人生にインパクトを与えたものだったからである。

 ハワイを訪れるのは、大学のラクロス部の仲間と卒業旅行で行った19953月以来15年ぶりのことであった。今となればハワイ通(?)の私がなぜそんなにご無沙汰していたかというと、仕事やラクロスなど打ち込んでいたものがずっと多忙を極めていたからである。奇遇にも長めの休みが取れたことと、それに合致するパッケージツアーもあり、10日間かけてハワイ島とホノルルに滞在することとなった。

 ハワイ旅行で楽しみにしたことの一つがサーフィンである。最初に到着したハワイ島コナの周辺でもサーフィンをしている人達の姿に釘付けになり、ワイキキでは念願のパドルアウトする運びとなった。日本では考えられないような沖の方からワイキキビーチを目指してライドする。上手くいけばロングライドが可能となる。ロイヤルハワイアンやサーフライダーといったホテルが徐々に大きく見えてきて、ビーチバーで奏でられる楽曲なども耳に入ってくる。パドルアウトすればするほど、ドーパミンが放出されるのが実感できた。

 この体験が私のサーフィンに向き合う姿勢を180度変えたと言って過言ではない。即ち、完全にサーフィンに熱中するきっかけとなった。後日談であるが、サーフィンを通して悟ったことがある。それは、欲を出すと上手くいかず、無心となりかつ感謝の精神で向き合うとなぜか上手くいく。この感謝の気持ちというのは、平日仕事に没頭している際にはなかなか持てないものである。ほとんどの時間を競争に次ぐ競争というし烈な環境に置かざるを得ない私にとって、海で過ごす時間というのは、自分の奥底にある無力感と素直に向き合えるまさに癒しの場であり、私の生活にバランスをもたらしてくれているものと感じている。

 また、この旅行では貴重な発見も多々あった。この時訪れたLulu’sWaikikiでは、海を前に口にするローカルビールに感激し、その後ハワイを訪れる際の定番コースとなった。ふと耳にしたRaiateaHeimの美声に心を打たれたことがきっかけで、HawaiianMusic自体への関心が大きく高まった。

 そして何よりも、この旅行で改めてハワイそのものに心底惚れるようになった。その後ほぼ毎年聖地巡礼のようにハワイに訪れることになるのだが、その起点がまさにこの旅行であった。

 中学生の時に経験したハワイカイでのホームステイでそれまで内向きだった私は外交的になり、その後の人生がガラッと変わった。この15年ぶりに訪れたハワイもその後の人生を更に豊かにする転換点となり、ハワイこそが私の心のふるさとと確信するに至ったのである。

(次回につづく)

No. 211   第3章 「再挑戦」

Masa Kokubo

1995年中央大学法学部卒。損害保険会社勤務後、アイオワ州の大学院にてMBAを取得。その後、メガバンク、IT企業を経て、現在はグローバル企業にて世界を相手に奮戦中。趣味はサーフィンとラクロス。米国生活は通算7年。

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