みなさん、こんにちは。ちょうど最近、立て続けに介護のお仕事をされている方や、老人ホームの経営をされている方々とお話をする機会がありました。以前、まだ定期的にアロマセラピー講座を開催していたときには、介護向けアロマの講座もしていたのですが、パンデミックもあり、現在では不定期にリクエストベースで講座は開催しているので、介護向けアロマの講座をやる機会はなかなかなくなってしまいました。
私自身も、物忘れが多くなったなと感じる今日この頃。同年代の友人との間でも、そんな話になることもあります。とは言っても、まだ私は、物忘れが深刻な年齢ではないはずなんですが・・・。実際に、介護の必要な方がご自宅にいらっしゃる場合には、ぜひ精油を活用していただきたいと思い、本日のコラムを書くことにしました。現代では、若年性アルツハイマーも多く取り上げられており、年齢のせいだとも言えない症状で悩む方もいらっしゃるようです。厚生労働省によりますと、アルツハイマーを含む認知症の患者さんは、年々増え続けているということです。
さて、そんな物忘れやアルツハイマー病などに効果があるとされている精油ですが、これに関しては多くのエビデンスが発表されています。その精油は、ローズマリーです。もともと、ローズマリーの精油は、集中力を高めたり、記憶力アップに効果が期待できると知られています。ローズマリーの精油が、どのように認知症に作用するかというと、簡単に言うと、ローズマリーに含まれる成分が、記憶を司る中枢、「海馬」を刺激して、記憶力の回復を促すというものです。いくつかの医療機関や老人ホームなどで、実際にどの程度記憶力が回復するのかと言うケーススタディの結果も出ています。もちろん、個人差はありますが、統計として記憶力の回復が見られたという結果です。
ローズマリーの精油を、記憶の回復を期待して使用するにあたり注意点があります。一般的に、ローズマリーは目を覚まさせる効果があるので、就寝前には適していないと言えます。できるだけ、朝または昼間に使用することをお勧めします。そして、夜は副交感神経の働きを高めて、できるだけリラックスして質の良い睡眠を取ることも大切です。その際には、副交感神経の働きを促すラベンダーやオレンジなどの精油をお勧めします。まれに、ローズマリーの香りがとてもリラックスできるという方もいるので、そういう場合には、マニュアル通りでなく、就寝時にローズマリーの精油を使用しても構いません。
私がいつも言っているのは、精油の効能はマニュアル通りではありません。アロマセラピーにおいての効能は、それぞれの嗅覚、感覚を大切にして、基本を知った上で、正しく精油を使うことが大切です。
アロマのある生活 No.209
山中麻瑠 Maru Yamanaka
1999年に渡豪、IFA認定アロマセラピストとなる。オーストラリア某有名デイスパ、日本で医療現場、ホテルスパ、等で経験を積み、アロマセラピスト育成講師も務める。2005年ハワイに渡り、2008年より11年間アロマアットホームのオーナーを務める。現在、アロマセラピーを広める活動中。2014年からアロマセラピーワークショップ開催。
インスタグラム:@marukimoto_808aroma
FBページ:MY Essence Hawaii
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