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【今どき ニッポン・ウォッチング】サッカーW杯でゴミ拾いのサポーター、全世界が感涙!
国際サッカー連盟(FIFA)が、日本とドイツの試合後に公式発表したツイッターには、「日本がバッグに入れたのは勝ち点3点だけではない」と強調しつつ、日本選手とサポーターが試合後に「ロッカールームをぴかぴかに清掃してから帰った。本当にありがたい。」と投稿した。それ以外にも、ロッカールームには、日本代表が記した感謝の手紙と「折り鶴」が置かれている写真をも、公表しているのである。このツイートは無限に急拡散され、大きな話題となった。
日本人サポーターの清掃の場は、選手に割り当てられたロッカールームのみならず、試合会場に割り与えられていた自分たちの観客席までに及び、他国の大勢のボランティアから称賛の拍手や拡声器からの感謝の言葉が伝えられてきたのである。
日本代表は過去の大会でも、試合後には選手らが全員協力し合い、ロッカールーム全体を清掃し、最後には、日本から持ち込んで来た清掃道具などで仕上げるという念入りであった。それに最も感動的であったのが、わざわざ日本から特に持ってきた折り紙〈ORIGAMI〉に合わせて折りあげた「折り鶴」まで作って置いてゆくというのは、涙を誘うほど最高であったと言えよう。
世界には、色々な民族があるのは承知されているが、日本人のこの民族性は一体どういう教育が小さい時から教えられてきたのか、多くの人々の興味と関心を引きつけるようになったのである。
遥々日本からやってきたこのワールドカップのサポーターは、日本や世界の如何なる組織や団体から特に支援金の援助を受けているとか、経済的な援助があるとかの噂は、全く聞いたこともなかったようである。特に注目されたのは、これらサポーターの大部分が、若き青年男女であるのが特に目に付く。団体旅行とはいえ、航空運賃や宿泊それに食事代などの諸経費を加えれば、かなりの金額になるのは間違いないが、その熱意は如何にして発揮されたのだろうか。今時の日本の若者の心理に敬意もあり、また探究してみたいものである。
大会組織委員会のある担当部長が言うには、「日本人サポーターと日本人選手の行動は、すべてが自発的であり、感銘を受けた」と。「モロッコやチュニジアサポーターが真似しており、すでに他国のモデルにもなっている。カタールや他の国にも広めたい」と語った程である。
この度のW杯の日本の最終結果は、今この原稿を執筆している時点ではまだ予測不可能ではあるが、我が国がこの世界的なスポーツの祭典で全世界の人々に示したスポーツの愛好者やその関係者のあるべき姿は、きっと老若男女を問わず、人々に忘れることのできない清々しさを心の奥に深く刻むに違いない。
今どき ニッポン・ウォッチング Vol.247
早氏 芳琴