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【今どき ニッポン・ウォッチング】日本で「上質なおもてなし」の旅を満喫してみては!
コロナ禍で大きな打撃を受けた日本の観光業界が、待ちに待った外国人観光客の受け入れを再開した。日本政府の関係機関や各民間業者、それに世界各地で訪日を待ち望んでいる外国人観光客にとって、この上ない喜ばしいことである。
世界各地にある日本観光旅行の出先機関には、新しいビザの取得方法や日本への旅行者が守るべき感染防止策などについての問い合わせが急増中だそうだ。一方、受け入れ態勢の整備に余念のない国内の各関係機関や組織団体も、急に活気を取り戻しており、如何に来訪の外国人観光客に最高の「おもてなし」をすべきであるかの検討と準備に取り掛かっているようである。
手元にある今までの訪日客の色々な記録を分析検討した結果、これから迎える観光客は、出来る限りにおいて富裕層を対象に、より「上質なおもなし」を展開すべきである、という結論に達したのである。
過去の統計が示すように、富裕層の訪日客は、全体の訪日客の約1%に過ぎないが、彼らの訪日期間中での消費額は、約100万円以上であったため、その総額は訪日客の総消費額の約10%に達しているというのである。即ち、富裕層の訪日客の消費額が断然優勢であるとの事実が明らかになったのである。勿論、このような結果で、訪日客をただ消費額の多少で区別してはならないのは基本的なことだが、同時に全体の訪日客への「おもてなし」の「質」を向上することによって、全体の収益額の改善を図るべきであると思われる。
次に考えるべき事態は、コロナ禍の感染再拡大防止の問題である。外国の訪日客を歓迎しもてなすのは、我が国や世界各国の経済発展の重要課題ではあるが、あくまでもコロナ禍の撲滅が最優先課題であるとの認識は決して忘れてならない。そのため、外国人観光客を受け入れる際には、常に迅速な分散計画に留意すべきである。
幸い、我が国の国内交通は非常に発達しており、地上、地下の鉄道や高速道路もかなり便利である。そのため観光客の入国後は、出来る限りこれらの交通機関を有効に利用することで、入国者を迅速に各宿泊ホテルや観光地へ分散させ、コロナ禍の拡大防止に協力できるだろう。地方各地にも多くの高級ホテルがあり、名所古跡や温泉宿等があって、外国人観光客の来訪を待ち望んでいる筈である。
加えてこの時期に訪日し、日本各地で観光旅行をしてもらうことは、円安の恩恵をも享受できるチャンスである。円がこれ程安くなったのは20数年ぶりである。日本にはまだまだ多くの世界に誇れる製品がある。日本来訪の機にこのような「宝」探しをするのも得難いチャンスであろう。
日本で生まれ育った人々は、外来の客に対しても常に優しく接する慣習がある。それに四季折々それぞれの良さがあり、山河は美しい。海外から日本を目指す方々、ぜひここに住む笑顔の絶えない人々からの「上質なおもてなし」を満喫しては!
今どき ニッポン・ウォッチング Vol.237
早氏 芳琴