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今どきニッポン・ウォッチング

【今どき ニッポン・ウォッチング】トヨタ売上世界一 新社長の「最新技術搭載車の開発」に期待!

 日本のトヨタ自動車が29日発表したところによると、2022年度の売上高が過去最高になったが、一方では利益は減った。円安による追い風を原材料価格の高騰が打ち消した。半導体不足で思うように車が造れない状態も続く。

 売上高は前年同期比18%増の274640億円。一方、本業のもうけを示す営業利益は17.1%減の2980億円、最終的な儲けを示す純利益は18%減の18990億円だった。

 昨年11月の中間決算発表時よりも為替は円高に振れているものの、前年同期よりは円安ドル高の水準。為替の効果で営業利益が1450億円押し上げられた。

 一方、原材料価格やエネルギー価格の高騰によるコスト増が11100億円に上り、円安のメリットを打ち消した。主力の北米では昨年1012月、販売台数は前年より増えたが営業赤字に陥った。トヨタは「資材高騰の影響が大きい。販売価格を上げているが、追い付いていない」という。

トヨタは20223月期の世界生産台数を970万台から50万台分下方修正していたが、さらに10万台を減らす計画を明らかにした。それでも過去最高となる水準である。233月期の業績予想は売上高、利益とも据え置くこととした。

 トヨタはこのように3年連続の営業実績が何とか世界一を維持できることを前もって知っていたかのように、ここ数日前に同社の最高人事の新配置を発表したのである。豊田章男前社長を会長に、そして新社長には53歳の同社執行役員であった佐藤恒治氏が抜擢されたのだ。佐藤恒治新社長はいわば同社生え抜きの優秀幹部で、最高に「車好き」で、豊田前社長とは常に行動を共にし、前社長と佐藤新社長はいつどこでも二人は一心同体だといわれるほどである。

 そのためだろうか、トヨタ自動車のトップが変わっても経営方針はあまり変わらないと見る人も多いようだが、ただ一つ言えることは、新社長はエンジニア畑の出身であるため、今後のトヨタの新車には多くの革新的な技術が搭載されてゆくことが期待される。

 とは言うものの、世界の自動車業界での競争は熾烈なものであり、自動運転や電動化などの次世代技術の開発は待ったなしである。トヨタはハイブリット車(HV)などを含め「全方位」で開発を進める考えだが、欧米などの自動車先進国が注力するEVでも巻き返す必要があるだろう。そうすることによって、日本が長年世界のクルマ先進国を追って築き上げてきた世界に誇る「クルマ生産王国」の栄誉を維持発展できるのである。

 「レクサス」がトヨタの最高品質の世界的高級車である評価は、トヨタの新体制下に置いては、近いうちにはさらなる有望なトヨタ新車にとって変えられることになることが期待できそうである。

今どき ニッポン・ウォッチング Vol.255

早氏 芳琴

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