「車の調子がおかしいな」と思ったのは、月曜日の帰り路だった。ブレーキの反応がちょっと悪い気がする。車に関してはまったく無知なため、気のせいなのかどうか、判断できん。帰宅後、とりあえず夫に報告。あとでチェックしてもらうことにした。
だがしかし、ふたりともそれっきり忘れてしまい、思い出したのは翌日家を出る時だった。そうだ、ブレーキが変だったんだ。大丈夫かな? エンジンをかける前にとりあえずブレーキを踏んでみると、あれ、いつもよりも圧力が弱い、かも? でも車が止まらないというわけではないので、そのまま出発。そしてどうなったかというと、めちゃくちゃ怖かった!
ブレーキはの症状は明らかに悪くなっていた。すごく奥まで踏み込まないと、ブレーキが利かない。おりしも、外は土砂降り。路面が滑るなんてもんじゃない。これは本当にヤバいかもしれない。とにかく車間距離をとって、チンタラ走るしかない。職場までは約13マイル。不幸中の幸いで、道が空いていたため、私はなんとかヒロのダウンタウンにたどり着くことができたのだった。あー怖かった!
車の状態を夫に告げると、「とりあえず運転してみる」と言って、夫は駐車場に向かった。夫はすでに車の修理工場に電話をしてくれていた。でも今週は予約が一杯で、来週の月曜まで待たなくてはならないらしい。
夫が試運転したところ、ブレーキの圧力が全然なくて、完全に踏み込まないと止まらない状態になっていた。とてもじゃないけど、家まで運転するのは無理。危険すぎる。このまま修理に出すことにした。月曜まで預かってもらおう。
夫はハザードランプを点滅させつつ、超徐行で2.5マイルの距離を運転してくれた。感想は「あー怖かった!」とのこと。私と同じですね。
さて、あとの問題は、私は来週の月曜までどうやって通勤するか?
この答えは「夫と一緒に通勤する」しかないんだよね。他に車がないんだから仕方がない。わざわざレンタカーを借りるのもどうかと思うし、友達に借りると、保険のこととか面倒だしなあ。公共の交通機関もないし。しかし、夫と一緒に通勤するということは、朝ものすごく早く家を出なければならないということになる。特に水曜・土曜は仕入れの都合などあり、朝6時には家を出る。ギエー!
協議の結果、出発は6時半となった。私は通常8時出勤(月火金は10時出勤)なので、相当早い。朝5時には起きなきゃじゃん。私は夕食後、すぐに床についた。まだ9時前だった。
そんなわけで、土曜日は朝6時半に家を出て、帰ってきたのは夕方だった。長い長い一日だった。これがあと3回もあるのかあ。ツライ。お父ちゃん、毎日大変なんだね。
一番恐ろしいのは「車1台通勤でイケるじゃん」となること。そんなことになったら、私は毎日早朝出勤に……。早朝出勤、ダメ、絶対! 私は家事とかしなきゃだもん! ああ、あと3日は、「送迎付き」と思って乗り越えよう。
というわけで、「予定変更で、早く修理が終わるといいなあ」と、密かに願っております。
No.230
相原光(アイハラヒカル)
フリーランスライター&翻訳
群馬県出身、早稲田大学卒業。2008年結婚してハワイに移住。夫は寿司シェフ。2012年4月双子猫パンとマーチを連れてハワイ島に引越。8月に玄米寿司とムスビの持ち帰り店「DRAGON KITCHEN」を夫婦でヒロにオープン。現在ライター兼寿司屋のお手伝いとして活動中。姉は漫画家の花福こざる。
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