スマートフォンを買い替えた。
ある日気がついたら、裏面が浮いていたためである。接着剤が劣化したのだろうか? 落とした記憶はない。そのまま動かなくなったら面倒なので、すぐに新しいものをオンラインで注文した。ちなみに機種は「Moto G Power2022(モトローラ社)」。電池の持ちがとてもよいと評判のものである。選ぶのが面倒だったので、同じモデルの最新機種にしておいた。
配送のトラブルもなく、数日で二代目が届いた。すぐに最寄りのT-Mobileに行って、世代交代の手続きをする。
「なんか、裏面が浮いてきてー」とお店の人に説明したところ、担当のお姉ちゃんは「あー、バッテリーがねー」とつぶやいた。なんとなく意味深な感じ。しかし、お姉ちゃんの言葉はそこで終わってしまったため、私はそれ以上掘り下げなかった。
というわけで、新しいスマホに移行したわけですが、先代はまだ使用可能。SIMカードが入っていないので、電話はかけられないけれど、端末としては使える。ゆえに、お店のクレジットカードのトランザクション専用機として使うことにした。
カード専用マシンとして先代を使っていたところ、裏面の浮きが徐々にひどくなってきた。そこでちゃんと調べればよかったのだけど、私は気にせず使用を続けた。応急処置として、接着剤を使ってみたが、効果ナシ。ダクトテープで無理やり貼り付けたところ、とりあえずくっついた。だがしかし、これって本当に大丈夫なのだろうか?
ここで、私はようやくこの件について調べた。結論:ぜんぜん大丈夫じゃなかった!
裏面が浮いてきたのは、接着テープのせいではなく、バッテリーの膨張だったのである! スマホに使用されているリチウム電池というのは、充電・放電を繰り返しているうちにガスがたまって膨張することがあるそうな。放っておくと悪化必至。無理やり押さえつけたりすると、発火の恐れも有る。ギャー!
私は慌ててダクトテープをはがしたのであった。
バッテリーの膨張の一番の原因というのは、ずばり「充電のし過ぎ」。100%まで充電した後も充電し続けるのは厳禁。寝ている間に充電ケーブルをつなぎっぱなしにするのは止めましょう、とのこと。そんなの知らなかったよ!
というわけで、先代スマホの使用を止めた。そして問題が残った。このスマホをどう処分すれば良いのか?
T-Mobileは引き取ってくれるけれど、その前にデータを消去することが推奨されている。だがしかし、もう一度電源を入れる勇気が私には無い。バッテリーはパンパンに膨らんでいるのである。家に放置しておくのも怖い(猫ちゃんもいますし)。
そ れから2か月。私は使えなくなったスマホを未だに持ち歩いているのであった。
No.252
相原光(アイハラヒカル)
フリーランスライター&翻訳
群馬県出身、早稲田大学卒業。2008年結婚してハワイに移住。夫は寿司シェフ。2012年4月双子猫パンとマーチを連れてハワイ島に引越。8月に玄米寿司とムスビの持ち帰り店「DRAGON KITCHEN」を夫婦でヒロにオープン。現在ライター兼寿司屋のお手伝いとして活動中。姉は漫画家の花福こざる。
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