夏も終わりに近づいたある日、友人の別荘へとあそびに行って来た。マンハッタンから電車に乗ること約3時間。小さな港町、グリンポートに到着。電車を降りて深呼吸。あまりの空気の美味しさに無意識で、続けてもう一度深呼吸。「ああ、気持ちいいなあ」そう感じながらふと見上げた空の水色が優しくハートを包み込んでくれるようで心地よい。グリンポートからさらに船で約10分。目的地のシェルターアイランドに到着した。
マンハッタン在住の友人家族が、シェルターアイランドに別荘を買ったのは、今から1年前。コロナになり街を離れる人が溢れる中、人気の逃避先の一つがここシェアルターアイランドだった。もともと、ニューヨーカーたちの避暑地で、人気が高かったこの島は、コロナ禍でさらに人気爆発。1ヶ月の家賃が400万円から1000万円まで跳ね上がったそうだ。
友人家族も初めは借りていたのだけれど、思い切って購入。決断してよかったと嬉しそうに話してくれたのが印象的だった。
森に囲まれた別荘では、特に何をすることもなく友人や子供たちと、とりとめもない話に時間を忘れてリラックス。何もしないという、何とも贅沢な時間を堪能した。ハンモックでお昼寝したり、ワイルドターキーが遊びにきていたり。目の前をイエローキャブや大声をあげて叫ぶクレイジーな人たちの代わりに、可愛い野うさぎや野生の鹿がピョンピョンと軽快に跳ねて通り過ぎていく。
夜、友人とジャグジーに浸かった。満天の星空の中、静まり返った森の中でポツンと私たち。まるで地球上にわたしと友人だけが置いてけぼりにされて「今」という時間を味わわせてくれているかのような極上時間。
友人が語り始めた。これからの人生と今までの人生。いろんなことが変わって来ている。その一つが、住む場所について。ニューヨークを離れてまたどこか別の国で場所でしばらく暮らしてみるのもいいなあと、新たな考えが浮上してきている今日この頃。環境や場所を変えるって難しい。そう以前まで思っていたけど、子供がいてもお仕事があっても、どんな状況でも軽やかに、新しい環境へ軽々と移動していくニューヨーカーたちの生き方を見ていたら、わたしも今までの思い込みの蓋が取れちゃった。
まずは大好きなあの島へ行こう。
「あなたたちね、なんでもできるんだよ。本来は。」ジャグジーに浸かりながら見上げた夜空の宇宙からメッセージが届いた気がした。そう、私たちはなんでもできるんだよね。好きなように人生をクリエイトしていけるんだ。
さあ、人生の冒険は、まだはじまったばかり。
私の旅ストーリー
大森 千寿
NY在住。香川県高松市生まれ。アーティスト・作家・アートセラピスト・米国NLP協会認定マスタープラクティショナー・現代レイキマスター。NY・ハワイ・日本の3箇所にアートスタジオを構え活動。著書に、amazon電子書籍「ハワイに不動産を購入して人生10倍楽しむ方法」「ハワイで聞いた! 32通りの生き方(第一弾)」「人生の冒険」がある。NYで新しい扉を開く2日間プログラムやニューヨーカーと行く穴場ツアー、アート最前線ガイドなど開催中。 www.chizuomori.com ameblo.jp/adamwestonart
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