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CAN OF ALOHA

タートルビーチのお話

タートルビーチのお話

 なんとも贅沢な、そしてそれではもったいない! とお叱りを受けることは重々承知で、私はハワイにもう2年も住んでいながら海に行ったのはたった2回。それも、私の引きこもりっぷりに業を煮やした友人の誘いで、ようやく重い腰を上げた始末。毎週末のように、いえ、文字通り毎日のように海に行って楽しんでいるロコの姿を尻目に、私は準備が面倒臭いとか、日焼けしたくないとか、帰ってきてからの片付けをしたくないとか、色々と理由をつけては海から遠ざかっておりました。 

 そんな私も、つい先日、コロナ騒動での強制的な引きこもり生活を経て外に出たい欲求が高まってしまったのか、自主的に海に行こうと思い立ったのです。我ながら驚きです。さて、どこに行こうか、と思ったところで選んだのはノースショアにあるラニアケア・ビーチ、別名をタートルビーチ。以前、写真で見たことがあり、いつか行ってみたいと思っていたのです。 

 思い立ったが吉日、ということで遥か昔に使った水着を引っ張り出し、ホノルルから一時間弱車を飛ばしてようやく到着。 

 

 観光客の姿が見えないせいもあって、ビーチは空いていました。ところどころに日光浴を楽しむロコがいるくらいで、透き通るような海がどこまでも広がり、波打際は白く光っていました。目を凝らしてみると、波の満ち引きにあわせてうごめく、つるっとした塊。そう、カメ。パッと見ただけで軽く5匹はいたでしょうか。浜辺に打ち上げられた海藻をモグモグ食べているカメもいれば、甲羅を天日干ししながらくつろいでいるカメも。正直、タートルビーチといえども、こんなにもカメを見られるとは思っていなかったので驚きでした。 

 カメに近付いたり、触ったりしてはいけないのはハワイでは常識。カメラのズーム機能を最大限に生かして撮影です。大きな瞳が何とも愛らしく、見ているだけで心がすっと落ち着いていくような感じ。さすがは、「ホヌ」、幸福の象徴とされてきただけあります。海に入ってみると、ふわふわとまるで浮かぶように泳いでいるカメ、カメ、カメ……、もちろん海中でも近付くのはご法度ですが、向こうから寄ってくるような仕草を見せることも。私は泳げないのでただ浮いているだけなのですが、時折水面に顔を出して息をするカメと目が合うこともありました。 

 

 日が落ちてくるまで、タートルビーチを楽しんで、海から上がったときには、心に抱えていたモヤモヤや疲れがなくなっていました。もちろん運動不足の体はクタクタ。それでも、最高に楽しい1日でした。 

 これからは、海にちょくちょく行ってもいいなあと思っている自分の変化に驚きです。あんなにもインドア派だったのに。タートルビーチ、恐るべし、ですね。

CAN OF ALOHA   No.32

金平 薫 (Kaoru Kanehira)

香川県出身、現在はハワイ某所にて武者修行中。 日々のあれこれを、ゆるりとお伝えできたら幸いです。美味しいものには目がありません。 なんでもない毎日は Instagram:kaoru_channel をご覧ください。

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