ハワイの教育コラム|イゲット千恵子の子供をビジネス脳にする
Vol. 24 IT社会についていける人、ついていけない人
新年明けましておめでとうございます。
2020年は、ミレニアムキッズたちが20歳になります。みなさんは、20年後の今を想像できたでしょうか? 「まさか、トランプ大統領になるなんて!」が一番衝撃だと思われた方も多いかもしれません。笑
20年間のアメリカを振り返ると、インターネットの普及が一番大きな人類の変化とも言える発展で、その多くが、GAFAと言われる、グーグル、アマゾン、フェイスブック、アップルというアメリカの企業が世界のITを引っ張っています。
大学でもコンピューターサイエンスの学部を卒業すると、初任給が桁違いによいですし、シリコンバレーでは年収$100,000は低所得者と言われているほど今一番ホットな仕事です。生まれた時からIT環境の中で育った子供たちは特になんの問題もありませんが、ITの日進月歩についていける人とついていけない人と、大人には2種類がみられます。
特に、ここハワイは自然を愛するのんびりムードの人が多いので、比較的アナログを好む傾向にある大人が多いように思いますが、30年前からパリパリITを使っている人も多くいます。私もITは得意でオンラインビジネスを使って、多くのビジネスを展開していますが、だからといって理系では全くありませんし、プログラミングもできません。
先日、「どうして、ネットが得意なのですか?どこで勉強されたのですか?」と日本の方に聞かれました。「ハワイに住んでいるので、自分で調べて独学で自力です」と答えたら「小さい頃にPCとか家にありましたか?」とさらに聞かれました。
そういえば今から35年前の私が小学生のころ、日立のマイコンと呼ばれる初期の箱型PCを父が持っていました。そのころ、ゲジゲジのゲームとか父と作って遊んでいたことを思い出しました。父はIT関係の仕事ではありませんでしたが、新しいものが大好きで当時ブラックボックスみたいな不思議なコンピューターが大人の高いおもちゃだったと思うのです。
きっと、私は父との遊びの中で知らぬ間に、コードがわからなくてもPCの仕組みはわかるという大人になったのでしょう。幼少期の新しいものに触れる経験が、特別な授業を受けていなくても35年後にこうしてお金を生み出す力になったことを思ったら、新しいことを子ども達に積極的に与えることは重要だなと思います。 2020年、子ども達に何か新しいことを与えてみましょう。
イゲット千恵子
オアフ在住、日米で会社経営&作家 2017年に「経営者を育てるハワイの親 労働者を育てる日本の親」を出版し、日米の教育の違いによるビジネスマンの仕上がりの違いを書いた本が話題となる。日米での事業は、グリーンスパハワイ、通販事業、スクール、教育事業、ハワイ教育移住、執筆、講演、セミナーなど、詳しくは、chiekoegged.com
(日刊サン 2020.1.10)