ペパーミントと体感温度
みなさん、こんにちは。新学期も始まろうとしているところ、学校の再開が延期になり、授業の方法も二転三転と、学校側も保護者側も目に見えないウィルスに振り回されて、ストレスを感じる日々ですね。本来すでに学校が始まっていて新学期を満喫しているはずの子供たちがかわいそうですが、これも安全を考えてハワイ州が決めたことなのでしょう。
さてさて、今日は夏に爽やかな気分にさせてくれる精油についてお話ししたいと思います。きっと、「爽やかな気分」と言ったら、みなさんすぐに思いつくかもしれませんが、「ペパーミント」です。実際にハーブでも精油でもミントはたくさんの種類があります。ペパーミントをはじめ、スペアミント、ハッカなどには、清涼感を与えてくれるメントールという成分が含まれていて、チューイングガムやチョコレート、歯磨き粉などのフレーバーでもおなじみですよね。
その中でも、ペパーミントは、お料理やお菓子作りにも使われることが多く、馴染みのあるハーブでもあり、ミント系の精油の中では一番よく使われる精油です。そして、ペパーミントの香りは、スーッとするだけでなく甘味のある香りです。皮膚刺激が強いので、お肌の弱い方やお子様など、使用には注意が必要です。また、妊娠中や授乳中にも使用は避けた方が良いでしょう。
このペパーミントですが、香りをかぐだけで体感温度が4度下がるというリサーチがあります。大手化粧品メーカーの資生堂では、無香料の同じ温度のクリームを「バニラ」の香りをかぎながら腕に塗ってもらった時と、「ペパーミント」の香りをかぎながら腕に塗ってもらった時との感じ方に差があるか実験しました。「バニラ」の場合は、約9割の人が温かいと回答し、「ペパーミント」の場合は、約7割の人が冷たいと回答したそうです。また水槽の水に手を入れる温冷感の実験では、無香でやや温かい水に手を入れた場合、32度、「ペパーミント」の香りをかぎながらでは、28度という体感温度だという結果が得られたそうです。
ハワイは、夏でも蒸し暑くない限り(それでも日本に比べたらかなりマシかと思いますが)、暑くても日差しが暑いと感じるくらいで、日本のように汗がだらだら止まらないという不快感はありませんが、少しでも涼しさを感じたい時には、ぜひペパーミントを活用してみると良いと思います。かぐだけで体感温度が下がるんですから、これはとても手軽な精油の使い方ですね。 もちろん精油は直接肌につけてはいけないので、ティッシュに垂らして持ち歩いたり、スプレーにして使用するなどしてください。
アロマのある生活 No.136
山中麻瑠 Maru Yamanaka
1999年に渡豪、IFA認定アロマセラピストとなる。オーストラリア某有名デイスパ、日本で医療現場、ホテルスパ、等で経験を積み、アロマセラピスト育成講師も務める。2005年ハワイに渡り、2008年より11年間アロマアットホームのオーナーを務める。現在、アロマセラピーを広める活動中。2014年からアロマセラピーワークショップ開催。
インスタグラム:@marukimoto_808aroma
FBページ:MY Essence Hawaii